HSCちゃん境界線問題、その2〜いじめられていても、悲しみを表せない

先日の『境界線問題、確認しておきませんか?』
とても熱心なお手紙をいくつかいただきました、

ほんとうにありがとうございます。

子どもの育ちの話題のなかでも、。

ものすごく重要な話

いじめにかかわる話をシェアさせてください。

まずは青森在住の方よりのメールです。

(許可をいただきましたので転載させてください)

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娘の大切なお友達がいるのですが、

そのMちゃんが、なぜか自分から意地悪グループに飛び込んでいって(いるように見えて)、いつもイジメのようなひどい仕打ちを受けているのです。

それならそんなグループに近づかなければいいのに、と思うのですが、よくよく話をきくと、やはり今回のメルマガの記事の内容に行き着きます。

(バックナンバーも読めます。大切な話をします。HSCの境界線問題と犯罪の関係 by皆川)

 

誘われると断れない、「あなたと遊びたくない」と思うことや表明することが、相手に対して失礼なことだと感じてしまう。

(相手がどんなに意地悪な人でも)

相手は、そんなMちゃんにつけ込んで、
執拗に誘ってくるようです。

居留守を使うことにも、罪悪感を感じてしまうから、ピンポンを鳴らされたら出てしまう。

 

でもそれで出ていくとイジメられる・・・
でもMちゃんはその場では笑ってかわしている・・・

それを繰り返していて、
Mちゃんのお母さんの話では、
自分の日記帳に「死にたい死にたい死にたい」と書いてたり、髪の毛を自分で切っちゃったりしているようなのです。

 

でも意地悪グループの中には、
リーダーの他に、小さい頃からのお友達や、
直接的にイジメに加担しているわけではない子もいて、
Mちゃんは、その子たちとは遊びたいと思っているのだそうで、

そのグループからMちゃんを引き離すべきかどうかについて、
お母さんはすごく悩んでいます。

どうアドバイスするべきか悩んでいますが、
「異性に対して断れない」とか「犯罪者に対して断れない」とか、そういうこともつながってくると考えると、今の小学5年生の段階で、境界線の意識について、Mちゃんに何か働きかけてあげた方がいいんじゃないかと焦るのですが、伝え方が難しいですね。

(転載以上)

こちらのお手紙に対して、
お伝えをさせてください。

まずMちゃんは、自傷行為の一歩手前にいる、
結構危うい状況がみて取れます。

はやめにコトを動かさなければ、
と大人だったら誰でも思うと思います。

 

いじめの場合、でも、
ことは簡単ではありませんね。

 

親や先生が
そのグループにやめなさいと働きかけることは
その子の助けにならないことが多い。

小学校3年生より上は、
もう子どもはとっても賢いし

大人の裏も読んでいます。
ある意味いじめは巧妙です。

もし、大人に言いつけた、
ということがわかったら

子どもたちは、大人に見えないように
Mちゃんを影でもっといじめるようになる、

または他の子に
「あの子、大人に言いつけたんだよ」と言いふらし
Mちゃんを仲間外れにするというのは
子どもの心理のなかでよくあることです。

 

Mちゃんは肌でそれを知っていると思います。
だから逃げられなくて絶望している。

大人に助けを求めたら、
自分がもっとひどい目にあうと思っています。

 

大切なのは、ここで、
性急にことを動かさないこと。

 

まず最初に、Mちゃんが自分で

「すごく悲しいんだ」

とわかることが大事です。

側からみて、
悲しいにきまっているひどい事件も
当の本人は

「そこを見ないように、本能的に感じないようにしている」

ことが多いです。

感じてしまうと生きていけないからです。

 

「ああ、わたし、こんなに悲しいんだ」って。

HSCちゃんにはこのパターンの子が多いと思います。

 

自分の気持ちを感じないようにしている。

 

だからお母さんにはまず

家でだけは安全に

それをできる、と娘さんに知らせる努力を

してほしい。

 

 

その感情を自分で汲み取れるようになって

次に家では

「悲しみや絶望を、まず自分の身体から外へ」出すことを促すことです。

 

 

リラックスしている時間

お風呂に一緒に入っていたり、

夜寝る前にベッドに腰かけたりして

話してください。

詰問のような感じじゃなく、おしゃべりで、

(もしもお子様がいじめられていることを親に言えない場合は)

「最近なにか起こってるよね。お母さん感じるんだけど」

ということを伝えて、

「お母さんはあなたが大事だから、

どんなことがあってもあなたを守る」ということを

態度か言葉か、何かで伝えてください。

 

そしてさらに

「あなたがいやだったら、先生に伝えたりしない」

と約束して

 

その子がお母さんに言っても大丈夫、
=とりあえず、自分の悲しみや絶望を表現しても大丈夫

何も起こらない

事態がもっと悪くなったりしない。

 

それを理解させる段階を

大切に取り扱ってほしいのです。

 

 

子どもは広い世界を知りません。

 

だから今ここで仲間外れにされたら

もう生きていけない、と思っています。

そう全身で信じています。

 

まずは子どもが感情を家で出せるようになる。

お母さんに文句を言ったり、

荒れて怒ったり、それができたらすばらしい。

それに対して、親は自分の考えだけで動かずに

子どもの感情を大切にしながら、

まずは学校のなかで味方になってくれる先生を見つける。
(=思慮深い、短絡的に動かない、口のかたそうな先生)

家では、

最終目標は

①「家では守られている」ことを実感する。

お父さん・お母さんはいざとなったら自分を命がけで守ってくれることを知らせてください。

(子どもはここを、案外わかっていません。)

 

お母さんがオロオロしてもいいです。

解決策をすぐに提示できる必要はありません。

そうではなくて、一緒に悩み苦しみ、なんとかしようとしている、

そういう姿を見せることが大事です。

 

子どもはそれを見て、
大人の本気を初めて理解します。

 

ここがしっかりできると、
子どもは自分の感情をきちんと人に
伝えられるようになることもあり、

子どもが自分軸をもった人付き合いを学習していったのちに

いじめも時間が解決していくこともあります。

 

 

解決しない、またはあまりにも解決に時間がかかる場合は

 

②「ここでなくても生きていける」ことを理解させることですが

(子どもの命の安全に比べたら、引っ越しも転校もすべてのことはどうにでもできることだって、子どもに伝えてあげる)

 

外界を動かすまえに

子どもの心を安定させ、安心させ、

自分の軸を持てるサポートをするのが

第一歩。

将来的にもうまくいく秘訣だと思います。 

 

 

Mちゃん、がんばれ。お母さん、がんばれ。

生き生きした心を取り戻せる日が

はやく来ますように!

 

青森のYさん、大切な事例を教えてくださり、
ありがとうございます。