感性キッズの本棚 「繊細すぎてしんどいあなたへ HSP相談室」

2020年7月よりHSCちゃんを育てる専門家でありHSP母のコラムを
15名のメンバーで日替わりでアップさせていただきます。

さまざまな立場からの、さまざまな年齢のHSCちゃんの子育て現場レポをどうぞ。


今回は、一冊の本をご紹介します。

 

その名もズバリ、「繊細すぎてしんどいあなたへ HSP相談室」

 

最近、HSPに関する書籍もたくさん出版されるようになりましたね。
この書籍も2020年5月27日に発売された比較的新しい書籍です。

 

 

内容紹介です(裏表紙より)

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「友だちの顔色がすっごく気になる」「匂いや音が気になる」等々・・・。

これらの背景にあるのは、繊細すぎる性格です。

本書では、こうした生きづらさを6つのタイプに分け、それぞれを紹介し、

あわせて長所としていかに活かしていくかを具体的にアドバイスします。

「繊細でよかった!」読後にそう思えてくる一冊です。

 

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岩波ジュニア文庫から出ているのですが、特色のひとつは、10代に向けて書かれています。

この年代に向けたHSPの本ってあまりないですよね。

 

著者の串崎真志さんは現在、関西大学文学部教授。専門は臨床心理学です。

NPO法人「寺子屋ひゅっげ」の副理事も務められています。

 

また、あとがきに

「この本は(私を含む)すべての繊細の人が、少しでも生きやすくなるように、心を込めて書きました」

と書いてあります。自身もHSPである著者ならではの、全体にわかりやすく、10代の子どもたちに向けた優しいトーンで

書かれており、穏やかに読み進むことができました。

 

そして、「繊細さは多感力である」と紹介しています。短所にも長所にもなり得るけれど、多感力をコントロールすることで、強みになり、「繊細でよかった!」と思ってもらいたい、と書かれています。ここにも著者の優しい心遣いを感じます。

 

「繊細でよかった!」

 

私も恐らくHSPなのですが、最近認め始めたこともあり、正直、今までの自分の苦労や辛かったことを考えると「繊細でよかった!」とはまだ言い切れないところがあります。だけど、そう思えたなら、なんとステキなんだろう、と思います。

我が子がそう思ってこれから生きていってくれるなら、本当に幸せなことだと思います。自らの個性を持ち味、強みとして人生を切り開いていってほしいと強く思いました。

 

 

さらに構成を見ていくと・・・

 

目次(抜粋です)

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◆1章 「繊細さ」にはいろいろな種類がある 
 繊細=多感力/繊細なヒロイン(ヒーロー)たち/あなたはどのタイプ?
 タイプ1 「怒っている人が怖い」
 タイプ2 「友だちの顔色をうかがってしまう」
 タイプ3 「教室に居づらい」
 タイプ4 「人の気持ちに気づく」
 タイプ5 「空想が大好き」
 タイプ6 「匂いや音などに敏感」

◆2章 タイプ別対処方法を考える
 処方せん1 「怒っている人が怖い」タイプの人
 処方せん2 「友だちの顔色をうかがってしまう」タイプの人
 処方せん3 「教室に居づらい」タイプの人 
 処方せん4 「匂いや音などに敏感」なタイプの人

◆3章 当事者を生きる、非当事者を生きる
 

◆参考文献──HSPをもっと深く知るために

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第1章では、「繊細さ」を6タイプに整理して具体例とともに紹介されています。

 

ご自身でHSPについて勉強されている方であれば、

「え、HSPの特徴が4つではなくて6つ?」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

 

HSP研究の第一人者であるアーロン博士は、HSPの特徴として4つをあげています。

1、深く処理する。

2、過剰に刺激を受けやすい。

3、感情反応が強く、共感力が高い。

4、ささいな刺激を感知する。

 

しかし、この本では、10代によく見られる特徴として以下の6つに整理し直されています。

タイプ1 「怒っている人が怖い」
タイプ2 「友だちの顔色をうかがってしまう」
タイプ3 「教室に居づらい」
タイプ4 「人の気持ちに気づく」
タイプ5 「空想が大好き」
タイプ6 「匂いや音などに敏感」

 

確かに学校生活や友達関係など、より具体的なシーンによってタイプがわかれているので、10代の子どもたちにとって自分にあてはまるかどうかわかりやすいですね。

第1章で自分がどのタイプにあてはまるかどうかをを確認したあとは、第2章で対処方法や工夫について、具体的紹介してくれています。

タイプは6つなのに、対応方法は4つ?と思いましたが、タイプ4「人の気持ちに気づく」とタイプ5「空想が大好き」は対処するものではないから4つなんですね。対応策も「処方せん」と表現されていて、安心感が増す気がします。

 

そして、第3章では、それでも日常生活に支障が出るなど、生きづらさが自分の手に余るときの相談先などについて実際のケースを交えて紹介されています。

この章は親や教師の方にも読んでもらいたいと書かれています。10代の子どもたちはまだまだ自分の状態が説明できないことが多いので、この本を共通言語として話してみる、ということもいいかもしれません。

最後の「おわりに」の部分では、著者から繊細な人へのアドバイスが書かれています。

それは、

 

・人間関係には無理をしない

・自分の繊細さを信頼する

・直感を大切にする

・好きなことを見つける

 

好きなことを見つける、趣味を持つということでしょうか。ある精神科医はドラムを叩くことを薦めているそうです。ドラムは体のもつ自然なリズムに根を降ろし、直感的なシグナルを回復し、生き方のバランスを取るのによいとのことで、著者も最近ドラムを習い始めたそうです。

 

確かに、HSCちゃんは音楽やリズムが好きな子が多いですよね。我が子も歌を歌ったりダンスしたりすることが好きです。

ドラム、確かにモヤモヤしたときとかにも発散できそう!もう少し我が子が大きくなってやりたいことが見つからなかったら薦めてみようかなと思います。

 

私がこの本を読んでいると、我が子が本について興味を持ち、どんな本か聞いてきました。

普段はそれほど私の読んでいる本には興味を示さないのですが、さすがHSC、勘が鋭い!

息子はまだ7歳。この本はもう少し大きくなってから読んでもらいたい本だと話し、本棚に収めました。

それでも興味があって読みたければきっと自分で取り出して読むことでしょう。

 

扱いが難しい10代のHSCちゃんをお持ちの方は、ご自身が読むことはもちろん、そっと本棚や机に置いておくと、お子さんが手に取ってくれるかもしれません。繊細さで苦しんでいる10代のお子さんにぜひ読んでほしいと思います。

 

◆これまでのコラム

・我が子がHSCだと確信した出来事ってなんですか?
・「HSCちゃんの赤ちゃん時代ってどんな感じでしたか?」
・アーロン博士のドキュメンタリー映画を見に行きました!

 

 

 

writer: 鳥井純子(7歳男子、5歳男子の母)

・キャリアカウンセラー
・コーチ・メンター
・HSC/HSPメッセンジャー