2020年8月9日
今回は、「スマホルールとHSCちゃん」について、お話したいと思います。
娘に携帯を初めて持たせたのは、小学校3年生の3月。東日本大震災がおこった直後でした。
当時はフルタイム勤務で、大震災の日に迎えに行けたのは夜22時過ぎでした。万が一、子ども一人の時に連絡がとれるようにと持たせました。
初めての携帯はキッズ携帯で、家族にしか連絡できないように設定ができ、友達には教えないというルールでした。ゲームもインターネットもできない機種でしたので、大きな問題もなく、過ごせたように思います。
問題は中学生になったとき。
スマホに変更したのですが、使用時間などルールを決めました。
心配だったのは友達とのSNSでのトラブル。
娘は友達に言われたことは、あれこれ考えて、ずっと気になるタイプ。SNSの短いメッセージは、いろんなニュアンスにとれます。会って話すリアルな会話は、表情やその場の雰囲気などで正確に読み取れるニュアンス率は上がります。
大人でもSNSの扱いは難しく、グループLINEでのトラブルを色々聞いていたので、娘の気にする性格から、娘にはあまりよい影響はないのでは、直接のコミュニケーションを大事にしてほしいと考え、インスタやLINEは高校生になってからということにしました。
中学生の時点では、何度も途中でLINEの許可を求められましたが、許可はせず過ごしました。当時、学校ではLINEトラブルがあった話や周りから一日に何百件もやりとりがあったり、夜中までやっているという話を耳にしました。
ただ、娘としてはLINEグループにはいれないのは疎外感を感じるという気持ちがあったようです。
そして、高校生になってからは、インスタ、LINEは解禁にしました。
ただ、使用時間と学習成績のことなどは約束をしていました。SNSが多くなり、気になって勉強できないとなると、高校生として、本末転倒だと考えていたからです。時間は22時まで、学習成績評定〇〇以上と、アプリのインストール許可制、ネットの閲覧制限などといった約束です。
しかし、ある日、ポツリと娘が言った言葉。
「信頼されてないみたいでいや。勉強の約束がいつもプレッシャーになっている」
娘によかれと思って決めたルール。
でも、信頼にもとづいたルールというよりは、束縛されているように感じていたのですね。
その時から、ルールは白紙、娘任せにしています。そのほうが上手くいっている気がします。
テスト前は使用時間管理ができるアプリを使ったり、今は受験生なので、勉強以外の時はスマホをクローゼットにしまっています。
LINEのプロフィールにも、「返信遅いです」と書いてあります。
これらは、娘自身で考えて、管理していることです。
相変わらず、友達とのことで、一喜一憂、ジェットコースターのような気持ちのアップダウンは変わっていませんが、以前よりは気持ちの切り替えは早くなったかなと思います。
各ご家庭でお子さんと話し合って決めるスマホルール。何を大事にするかはご家庭で違いますし、難しいなと思います。我が家の対応がそれでよかったのかは分かりません。
ただ、一つ言えることは、「HSCちゃんは信頼して任されている環境のほうがのびのび過ごせるのかな」と思います。 娘いわく、ルールを決めるなら、子どもに主体性をもって決めさせてほしいそう。
スマホとの付き合いは長く続くもの。これからの時代、なくなることはないでしょう。
そう考えたとき、どうお付き合いするのか、子どもを信じて、使わせてみるということも
一つの考えかなとも、今は感じています。
SNSやゲームは「自分を承認してくれるツール」と言われています。ココロを満たしてくれるものだからこそ、なかなかやめられなくなってしまいます。ということは、逆に考えれば、お子さんのココロを満たすことがあるといいですよね。
もし、なかなかやめられなくて困っているとしたら、禁止したり、取り上げるのではなく、お母さんがSNSやゲームのことに興味をもってお子さんと話して、使っているお子さんを承認してあげるとココロが満たされていきます。スマホルール、親子で話すことが大事なのかもしれませんね。
◆これまでのコラム
・「理想の娘探しの旅」〜HSCちゃんと気づくまで 第3回(学校行事「体験学習田植え」の思い出)
writer: 瀬戸ひろみ
・HSP/HSC子育て心理学カウンセラー
・HP: https://hsc-kosodate.amebaownd.com
・Blog: https://ameblo.jp/hsc-kokorocyokin
photographer: 長束加奈(10歳男子、8歳男子、6歳男子の母)
・instagram: https://www.instagram.com/kananatsuka