1996年にアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士によって、まず大人版の概念であるHSP (highly sensitive person)という本が発表されました。(日本語版「ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ」(冨田香里氏訳 SB文庫・現在は絶版)→新版として「敏感すぎる私の活かし方」パンローリング)
その後2002年にThe Highly Sensitive Childというタイトルで HSPの子ども版が出版されました。日本で翻訳本がでたのは2015年、アメリカで刊行されてから13年後のことです。
その名のとおり、生まれつきとても敏感な感覚、感受性を持った人たちのことを言い、約5人に1人がこの神経系の特性を持っています。
・他人の気持ちによく気づく
・豊かな想像力を持ち、空想にふけりやすい
・ミスや忘れ物がないかなど慎重で石橋を叩いて渡るようなところがある
・味や匂い、音に敏感だったり、人混みやお出かけで疲れやすい
・子どものわりに本質的なことを言ったり、難しい言葉を使ったりする
・難しい子ね、変わってるね、普通と違うね、など言われる
という特徴があります。
遺伝的にこのような特徴を持つ人たちがいますという意味で、その割合は全体の15%~20%といわれています。
親の育て方が悪くて、とか
環境のせいで、そういうふうに育ってしまったのではありません。
生まれつき、赤ちゃんのときからずっと敏感な資質をもって生まれています。
(動物のなかにもこのような敏感性を持つ個体が20%ほどいるという研究結果が発表されており、種の保存のためではないかと推察する研究者もいます。)
感受性が高く、
繊細・敏感で
とても本質的な子どもたちです。
小さい時は
どうしてそんなに泣き止まないの?
どうしてビンの離乳食は全く受け付けないの?
からはじまり
「いつも食べ慣れているお味噌を変えただけで
「まずい、なにこれ」とすぐに気づきます。」
「バスタオルの手触りが悪くなった、かえてほしいと言ってきます・・・」
「洋服のタグが全部だめです」
「タートルネックがまったく着られなくて、与える時期を間違えたのかなあと反省しました」
「電車を降りた途端、この町臭い、帰りたいと言われて泣きたくなります」
というお母様がたくさんいらっしゃいます。
お子様本人からは
「学校で自分のことをわかってもらえないのがつらい」
「先生には思ったことを言う人と、思ってないことを言う人がいるんだね」
「くやしい、とうらやましい、は同じ感情なの?」
「好きでもないことに時間を使うのはいや、だから学校に行かない」
「先生が大声で罵声を飛ばすのが耐えられない」
「友達が勝ちたいって思ってたらから、ぼくはいいの。」
そういう声が聞こえてきています。
お子様が敏感なのは育て方のせいではありません。
子どもが悪いのでも、もちろんありません。
もともと、生まれつきそのような敏感気質なのです。
あ、わかる、わたしもそうかも!という方へ
HSP(Highly Sensitive Person)
➡︎大人用診断テストはこちら
こちらは病名・診断名ではなく、あくまでも特性のカテゴリーです。
生きづらさを抱えていても、医学的な概念として認められていない、
あくまでも心理的・社会的なものという位置付けです。
だからお医者さんでもまだまだ知らない先生がたくさんいて、「お子様はHSCですよ」と見立てるお医者さんはきわめて稀です。
けれども、今急速にその概念が広まってきているのは「そうなのよ!そこなのよ!」と繊細・敏感ちゃんの親の間で共感が広まっているからだと思われます
我が子が普通と違う、どの育児書もあてはまらない!
と思うととてもつらいですね。
代表皆川の子も二人とも HSCですし、皆川自身もHSPです。
その昔、自分が幼い我が子の子育てをしているときに、泣き止まない我が子に途方にくれ、
一人になりたいノイローゼになりそうだと思い、
小学校では全く教室で手をあげない、給食を6時間目まで食べている我が子に驚きました。
でもなんの心配もありません、
彼女の資質をたくさん見つけ、よく理解して、
親が安心していると、子どもも安心して自分の才能を
伸ばしていきます。
繊細ちゃん・敏感ちゃん、HSCの子は、実はすごい才能を持っています。
今までにお話しを聞かせていただいたお子様がたは
みんな舌を巻くほど本質キラーで、共感力の高い子どもたちです。
大きく社会構造が変わろうとしている今、
HSC、高感受性の子は次世代を担う子どもたちだと
強く信じています。
その子の資質を見て、本来の強みを知り、
個性を伸ばしていくことを子育ての柱としませんか?
学校へ行けない場合は、
その対応策をご一緒に考えていきたいと思います。
子どもの個性は百人百様。
そしてお子様の置かれている状況も百人百様です。
アイデアと創意工夫で、
社会を生き生きと渡っていける子に、
1度しかない自分の人生を熱中しながら生きられる子どもに。
共に、子育てをしていきましょう。