コラムColumn

HSPであるママへ

HSPという孤立感をどうしていこう??「世界への安心」という独特の大問題

2018年11月27日

11/20にありましたKUDENというスピーチイベントを通して
2つのことをシェアしたいと思いました。

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①不特定多数の前にでると凍りつきを起こす、どうするか

HSPというアウェイ感をどうするか
〜「変わった子」「繊細すぎる」「めんどくさ」「そんなことまで気にするの?」そう言われ続けてきた人、多いですよね??

今日は2番について書きたいと思います。

普段HSPの方についてはまずHSPと非HSPの割合に関してお話します。

自分たちの神経系は2割弱という超マイナーな側にいる。

そこで扉をあけて一歩外に出た時に
出会う人の確率は5人に4人が非HSP。

さらにHSPである人のほとんどは「擬態」しています(笑)

「いやいや、わたし、繊細なんかじゃありません」って。
(➡︎はい、わたしもどんなにやってきたでしょうこれを)

とても微細なことに気づいているのに、口に出すとまた怪訝な顔やめんどくさ、
という対応を受けるので気づかないふりをし、

あ、このプロジェクトはこのあとこんなことが起こってくるなと言うのも
確信に近い感じ取り方をしてしまうけど
目に見える物証がないから、言わないでおこう、と。
言わないけどでもだいたいそのとおりになったりする。

あー言えばよかったかな、
でも言っても他の人を不安がらせるだけだしな、
とそんなことで葛藤している人も
多いのではないでしょうか?

これがよくある擬態の内容です^ ^

ということは、非HSPと擬態HSP合わせて限りなく100%に近い割合で
HSPじゃない人、に出会うのですよね。

これが物理的な意味で、HSPが孤立を感じる仕組みです。

でも数のことだけじゃないでしょ??
って声が聞こえてきます。

ですよね。

もちろんHSPが孤立を感じる仕組みは
数のことだけじゃない。

わたしも今回、自分のなかにあるその深い孤独みたいなものを
じーーーっと凝視する機会をいただきました。

HSPのみなさんとホーム感ありあり
❤️コンフォタボー❤️の場じゃなくて

スーツ姿の初対面の男性経営者が7割!
みたいなスピーチの場でこの言葉は通じるんだろうか、
この話は「は?」って感じにならないだろうか、

それはもう、知覚外だし初対面だしな(笑)
考えても考えても仕方がないのだけど
言葉を選び選びしていた時期がありました。

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けれど、
誰に話すかわからない席というのは、もう考えてもそれ以上わからない
ということに対してカブトをぬがざるをえなくなります(笑)。

じゃ、どうするか。

わたし自身が死んでもこれだけは言いたい!
ってことを自分の言葉で語るしかないわけです。

練習は万全。
(15分のスピーチは、接続詞ひとつ間違えて違う方向に行ってしまうと帰ってこられなくなる時間との勝負で、最高難易度と言われています。)

ステージにあがる、という訓練は
大学までにいやというほど積んでますから、
それにたいしては経験値と自信がある程度はあります。

でもうんうん、とうなづいてもらう、
共感を得ることはできるのか?

いいや、ひとりでもなるほどね!
と思ってくれれば・・

最終的にはこれでした。

・・・・・

さて、生きていく上で、
人が持つべき信頼感には2つ
あります。

ひとつは「自分への信頼」

なにがあっても自分が好きっていう、
いわゆるところの自己肯定感。

二つ目は「自分を取り巻く世界への信頼」

これは
「わたしがいる世界は安全で安心なんだ」
という基本的な安堵感、
安心感と言ったらいいのかな。

たとえば、子どもをあそびに行かせる、
いつものじゃなくて
もうひとつ先の公園にお友達に誘われた、
ってときありますよね。

ここで

「(世界は危険なんだから)この子ひとりで行かせて大丈夫かしら」

と直感的にワサワサするのか

「待ち合わせの連絡とか必要な手はうった、あとはきっと大丈夫この子は」

と思えるか。

どちらがいい悪いじゃなくて、
人には悲観的・楽観的ふたつの対応があります。


これは事実とは関係なく、

自分がどう感じてしまうか、です。

だって現代の日本は危険でしょうがない状況じゃない、
と思っているか

学校の行き帰り歩いて子どもだけで行ったり来たりできる日本は
まだまだ安全、と思っているか

例えばだけど、データ的な現実をみれば、
人に誘拐されたり連れて行かれたりする確率は
交通事故に合う確率から見ると
ずーーーーーーーっと少ない。

でも心配な人は心配。
楽観的な人は楽観的。ですよね。

世界に対する信頼感というのは、
根拠とはあまり関係なくて自分の感じ方なのですよね。

HSPの場合、
脳の扁桃体システムが強くって、
未来に対する危惧とか不安というものを
もともと拾いやすい神経系です。

危険察知が得意なのです。

だから

「人より自動的に心配系・悲観的」な場合が多い。
という事実があるのです。

え、みんな同じような感覚で
世界を見てるんじゃないんだ!?と驚きませんか?

そうなのですよ、
見ている事柄は同じでも、多くの人はHSPに比べて
もっと楽観的であることが多い。

それはもちろん幼少期の体験とか、個人の経験値や成功、
失敗の数と深い関係にあるわけですが

それを差し引いてもHSPの神経システムは、
少し「危険察知」のほうに傾いたものである=ブレーキシステムなわけです。

そういう自分の「ある部分」をどうしていくか。

「ああ、怖い、危険だってわたし思ってるんだな」

とちゃんと自分の中の自分を
認めてあげてそのうえで、

「大丈夫だった」

という小さな小さな体験を積み上げていくと安心の土台というものが
自分のなかに出てくるので幸せ感も増えるし、そっちの方が
結果的にものごとがうまくいきます。

仕事などに対してもそうですし、
なによりも子育てがうまくいきます。

それは子どもが親の安心感を
そのままスキャンして世界の土台とするからです。

わたしの今回のスピーチは、
またその一歩になったと実感しています。

終わった時に、
数名の方が「沁みました」「心にささりました」
と言いに来てくださって

それは

「世界は思ったより安全で言葉の通じるところ」

という経験でした。

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