空が大きい水の美術館。あ〜気持ちがいい!〜琵琶湖のほとり、佐川美術館
皆川 公美子
2018年1月6日
京都から湖西線で少し。
かたた、という駅から車で琵琶湖大橋を渡り、
きました。佐川美術館。
あの、佐川急便が建てた美術館です。
あ~空が広くて気持ちがいい。
琵琶湖のすぐ近くにあり、この美術館も水がテーマになっていて、
館内どこからでも水が見えるの。
素敵な建築物、広い空。
この空気のなかでは言葉はほんと無力だな、と感じます。
私が入った時にはまだ誰もいなくって、
美術館のなかは静寂そのものでした。
佐藤忠良という明治生まれの彫刻家の作品が広ーい展示室に飾ってあります。
彼は幼少で父親をなくしたり、戦争後ソ連に抑留された経験をもつ、
多分人生の中に困難が多かった作家です。
だからなのか、
作品から感じるものは
「生」。
生きてるってこと。
それだけ。
それだけを表現したいという
強い想いを感じる。
どの裸体もほとんどの作品が同じ女の子と思われる、
ある女の子。
コートのボタンをはずす仕草、
夏、裸体にシャツを羽織っている姿、
横たわった肢体を思い切り伸ばし、天に向けて手をのばす仕草、
そこにはいいも悪いも
嬉しいも悲しいも、なく
それを評価したり、考えたりするという介在もなくって、
ただ生きているということのエネルギー体がある。
表現したかったのは、
ただ生きている、ということだけ。
なんだろうな。
自分が実は本心でどう思っているかって
実はすごく見えにくい。
そこにやすやす手が届かないことだって、
ままある。
本当に思っていること、
本当に好きなこと、
本当に心地よい状態はなにかって、
外的な状況に「そう、思わされている」ことのほうが、
実は多いかもしれない。
だから、ひとり好き勝手な時間のなかで
ああ気持ちがいい時間、
これおいしい、
うわ、そりゃないよ、
なんていうシンプルなことを感じながらいようかなと思って。
カフェもすばらしいです。
茶室がまたすばらしいです。
茶室見学のご案内
樂吉左衞門館に併設されている茶室は、樂吉左衞門館同様、樂氏自らが設計の創案を行われました。
当館茶室は、水没する小間と水の中に浮かぶ広間からなります。広間の床の高さは水庭の水面と可能な限り同じレベルを保つように考えられています。
「水面と同じ高さに座す。人は自然と同じレベル、目線で生きていかなければならない」そういった思いが込められています。
茶室のご案内はこちら