【インタビュー】学校をやめたHSCくん、ゲームアスリートとしてeSporstデンマーク留学、帰国

皆川
こんにちは!お久しぶりです!デンマークへのeSports留学のことで、今日はお話聞かせてください。
お元気そう!今はやりたいことやれている感じですか?

HSくん
そうですねもう本当にね、やりたいことやらせてもらってますね!

これまでのお話の概略

HSくんは、高校1年生のときに学校へ行かなくなりました。直接はケガがきっかけだったのですが、学校世界への違和感がありました。その後、いろいろな大人向けセミナーなどへ行ってみたり、好きなことをいろいろ試してみる時期があり、決心して学校に行くのをやめることにしました。
お母様もはじめは学校へ行かないことに心を痛めておられましたが、Sくんの「本気で e Sportsがやってみたい!」の熱意に、彼の挑戦への全面的な応援を決められました。留学という目標ができてから、英語を猛烈に勉強し、デンマークの留学が実現することになりました。

 

Bosei フォルケホイスコーレ外観

 

留学の内容はどんな風だった?

HSくん
2019年の8月に、デンマークのBosei フォルケホイスコーレに留学、1セメスターのカリキュラムをとって12月に帰ってきました。
eSportsのカリキュラムを(メインに)取りましたが、学校自体はスポーツ系学科のカラーもあって(元東海大学が運営)、フィットネスやスイミングとか、身体動かすクラスも多かったですね。僕もバレーボールもとりました。

必須でとるコマがいくつかあって、他は割と自由で、合計何コマ以上だったらOKという感じです。

必須コマに例えば日本の文化とか、eSportsセオリーってやつがあって、eSportsの歴史など学びました。
運動系だとフィットネス経営の資格が取れるみたいなのも開講されていて、日本語とか語学系と運動系と eSportsが主な感じでしたね、授業のスタイルとしては。

カリキュラムの自体はわりかしユルイし自由でした。
面白くなかったら受けなくてもいい、よみたいな感じなので、スケジュール的に縛られることがなく、「勉強」って感じじゃなく、自分のやりたいことを学んでいける空気でした。
僕はすごい良かったですね、カリキュラムとしては。

皆川
クラスは52人くらいで日本人は3人くらいだったって聞きましたが?

HSくん
はい、3人でした。

皆川
他の国はどこから来ている人たちなんですか?

HSくん
ほぼほぼデンマーク人です。スイスの子一人、ドイツの子一人、あとタイかどこかの子が二人いてオーストラリアの子も一人。先生は韓国の人もいて(韓国はeSports先進国)24〜5歳でした。

ここでeSportsの説明を.
eスポーツ(イースポーツ、英: Esports)は、コンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ競技として捉える際の名称である[1]。エレクトロニック・スポーツ (electronic sports) の略称であり、eSports、e-Sports、eスポーツ、電子競技(でんしきょうぎ)などとも表記される[2]。要するに、机に座っているけれども、ゲーム頭脳的アスリートであります。

皆川
eSportsの授業の中ではリアル対戦などもあると思うんですが、世界からツワモノが集まっている感じですよね。
S君がなかでも一番でした?(笑)

HSくん
(笑)まぁわりかし一番だった気がします。
僕がやってるのって言ってみたらサッカーとかそういう感じと一緒なんです。
戦略や読み合いの世界だったりします。結構そこら辺って教えたりするのは難しいなあ。
銃を使うゲームなんですけど、FPSって呼ばれるジャンルです。
銃を持って戦うんで、的に照準を合わせなきゃいけないんですよ。
それをエイムって言うんですけど、
それを鍛えるために例えば的撃ちをこういう感じでやったらいいよとか、練習メニューを先生が提案してくれたりします。

 

皆川
じゃあ本当にアスリートですね。陸上の人たちがやっている練習メニューをeSports上でチームでやっている感じですよね。

HSくん
そうですね、時に真剣に時にワイワイ言いながらやってましたね。

 

仲間とのコミュニケーションについて

皆川
フォルケホイスコーレってみんな寮にいるじゃないですか。朝昼晩って食事も一緒にするし、余暇の時間もたくさんある。個々のお部屋に入ってeSportsの訓練してる人もいれば、みんなで集まって話している人もいるっていう感じですか?

HSくん
そうですね、ほんとそんな感じでですね。一応授業で使う部屋とは別にゲームルームがあって、そこに自分たちでパソコンを持ってきて好きなゲームで遊んで、みたいなこともできました。
僕はパソコンをもっていってなかったのでたまに借りたりしてやってたんですけど。
ゲーム好きな人はずっとその部屋でやってましたね。もう本当に(ゲーム)漬けになれるっていう環境でした。

皆川
そういう仲間とのコミュニケーションっていうのは、Sくんとってどんな感じだったんですか?

HSくん
結構良かったと思いますね。
eSportsは5対5とかが基本のチームプレイで、固定チームです。
長く一緒にいる分、意思の疎通とか早く深くできたんです。
自由時間に、あの時はこうしたほうがよかったね、とか、次はこうやってみよう、とかいう話も出てきたりして、やっぱりそこらへんは一緒に共同生活するっていうのはかなり大事というか、いいなぁと思いました。

皆川
そうなんだ!オリンピック、例えばバレーボールチームとかアスリートチームが、ああいう感じでチームの中でコミュニケーションをきちんとビルドしていかないとダメな感じなんですね。

HSくん
そうですね、ほんとにそうですね。

皆川
eSportsって、元々前提としてチームスポーツなんですか?

HSくん
種類によりますね。個人のやつは格闘技ゲームっていうのがあって、ストリートファイターとかが有名です。昔アーケードゲームであったやつ。
ボタンがあってそれをパチパチしてやるみたいな感じのは1対1なんで、それは個人(ゲーム)ですね。

皆川
そういうのはBosei(フォルケホイスコーレ)ではカバーしてなかったという感じなんですか?

HSくん
そうですねカバーしてなかったですね、ヨーロッパが強いのがそこではないので。
ヨーロッパはそのシューティング系でそれをスポーツとしてやっているということが、ポピュラーな感じなんです。
シューティング系統あともう一つ、説明しづらいんですけど league of legendsっていう、ヒーローを自分で1人選んでそれで相手の拠点を落としていくみたいな感じものがあります。

皆川
戦略を考えて布陣を考えて、みたいなことですよね?

HSくん
そうですね。そんな感じです。(シューティング系と)それが二大巨頭でした。

 

世界的eSportsの時代

皆川
eSportsっていま盛り上がってきつつありますよね、日本はまだそんなでもないですけど韓国では結構盛り上がってませんか?

HSくん
韓国はすごいです。確か政策で割と早い段階でやってたんですよ、eSportsを取り入れようと。日本でeSports元年みたいに言われたのは割りと最近2、3年前くらいかな。それよりも10年以上前に、韓国ではeSports元年が始まったらしいです。
eSportsに関しては韓国が世界でもトップだと思いますね。
アメリカのプロチームが選手全員韓国人とかザラにあるんですよ。それでアメリカの大会とか出てたりするんで。

皆川
大会というのはよくCMなんかでも目にすることあるけど、大勢の観客がいてそこでリアル対戦してる感じですね?

 

 

HSくん
そうですねオフラインでその場でやったりしますね。ただ、今は状況が状況なんでオンラインでもやること多いですね。
だいたい国内である時は多分予選がオンラインで行われて、決勝とか大きな対戦をオフラインでやるっていうのがだいたい基本だと思いますね。

皆川
そういう大会規模ってすごい様々だと思うんですけどS君はどのくらいのタームで出場するんですか?

HSくん
開かれるのが多分5ヶ月に1回くらいのペースですかねぇ。
だいたい1年に2回あるかなぐらいですかね。

皆川
世界的にeSports委員会みたいな枠組みがあるんですか?

HSくん
だいたい大会を開いているのがそのゲームを作っている会社自体だと思うんですよ。
なのでeSportsって考えよりかは、そのゲームタイトルごと大会が違います。

皆川
eSportsの中でも、いろんな分野があって各会社が開発して、大会もそれごとに開催されているということですね。

HSくん
そうですね。簡単にいうとeSportsっていう枠組みは『球技』みたいなことで、その中に色々例えば野球だったりサッカーだったりバスケがあるみたいな。
僕らで言うとそのゲームのタイトルが色々ある。
そのゲームのタイトルが大会を開催してるみたいな感じですね。

皆川
なるほど分かりやすい!広い枠組みなんですねeSportsという言い方は。

余談だけど、どこのかの県で最近子どものゲームに関する制限条例でたでしょ。ああいうのどう思いますか?

HSくん
林(修)先生いらっしゃるじゃないですか、東大の。あの方が【子どもの勉強時間は遊ぶ時間を減らしても増えない】って言ってました。そうだと思う。
これからの時代、クリエイティブに考えるというか、柔軟な発想とか大事だと思うんです。意外とゲームでそれが培われたりするんですよ!

皆川
なるほど!その話、もうちょっと聞かせてください。

HSくん
対戦してるとその場その場で考えなきゃいけないことも多いですし、いろいろ試行錯誤するというか。
多分ちっちゃいころならドラゴンクエストとかポケモンとか有名だと思いますけど、どうやってボスを倒そうかとか考えてると思うんです。
子どものうちに何か打ち込めるものあったら、それをなくすのはもったいないかなっていうふうに思いますね。

 

 

皆川
ほんとですね!今Sくんは、シアワセですか?その世界にいて。

HSくん
そうですね。シアワセですね。ただ不安な面もあるっていえばありますよ。
金銭的な問題も出てくるので。

皆川
例えばどんな?

HSくん
日本だと(仕事として)あんまりお金を稼げないっていうのが現状なんです。

 

仕事として将来どうしていこうか、という話

HSくん
本当にトップの人でも月20万もらえてたらすごいいい方なんですよ。プロゲーマーの世界で。それは賞金とは別ですね。その会社・チームからお給料として出る額がそれぐらいって感じです。

皆川
韓国の状況とはまた違うという事ですか?

HSくん
正直、給料とかはわからないけど、長者番付が出ているので、賞金をいくら獲得しているかがわかります。それだと億近い額稼いでる人は20代前半でもいたりします。

皆川
韓国はそういう稼ぎ方ができるんですね。アスリートとしてはそれが当然ですよね。
選手生命っていうのがあると思うし。

HSくん
はい、韓国は選手雇用だったりコーチとか監督だったりとかに、かなりお金をかけていると思うんです、、。
規模がでかいなって感じがしますよね、日本と比べちゃうと。

皆川
韓国が今そうなっているということは日本も次にそうできるってことですよね?

HSくん
なる可能性はかなり高いんじゃないかなって思いますね。

皆川
ここからビジネスの話ですけど、韓国での現状を研究しておいて(例えばプロゲーマー養成とかゲーマーを取り巻くシステムとか)どういう感じでお金が回ってるか、それを見ておいて、後発で日本で何かを立ち上げるのもありですか?

HSくん
そうですね。
結構最近そういうeSportsのチームにつくスポンサーとかも割としっかりしてきました。
サントリーがついたりとか、あと学校法人系がチームについたりとか、徐々に(韓国に)近づいてきてるんじゃないかなぁとは思いますね。
僕も一応今もチームに所属してるはしています。

皆川
チームに所属っていうのは、どんな所属の仕方なんですか?

HSくん
固定のメンバーで、一緒にチームとして練習に参加したりとか大会に出場したりとかしています。

皆川
なるほど。バトミントンのペアが決まってるみたいな?

HSくん
そうです、そんな感じです。

皆川
そこにスポンサーがつけばいいですよね。

HSくん
そうですね。もともとつく予定だったんですけど、つい先週も大会があったんですけれど、僕らが結果残せなくて。そこで上に行けなかったんで、その契約がどうなるか今日の夜話すんです。

皆川
厳しい世界ですね。ほんとアスリートの世界ですね。がんばれ〜。

HSくん
そうですね。そこで結果残せば一応お給料をいただけるみたいなことだったんだけど、僕らが結果残せなかったんで今後どうなるかはまあ今日次第なんです。

皆川
なるほど〜すごい世界で戦ってますね。eSportsの世界でも何歳から何歳くらいまでが選手人生とかってあるんですか?動体視力などの問題もありますよね。

HSくん
ありますね。わりかし選手寿命というのが短くて、eSportsは特に。
なので多分どんなに頑張っても20代後半30手前あたりが限界かなと思いますね。
反射神経だったり動体視力がすごく変わってきますね。
韓国の中でも一番年齢いってる人でも32歳とか。その方はまだ引退してないのかなわかんないですけど、結構早いんですよ、選手寿命が。
なので今のうちに頑張るしかないかなって感じです。

皆川
Sくんはそのアスリートの道を行ってるんですよね。すごい!

HSくん
そうですね。

皆川
肉体のスポーツ界では、その後コーチになったりそのコーチを養成したり、選手をやった人が、違う次元の仕事として人生のなかで広げていかれますよね。

HSくん
そうですね。いずれはそういうところも視野に入れながらやっていますが。でもやっぱり実績ないと人って集まらないと思ってるんで。今は頑張って実績をどんどん作って自分の中でプレイヤーとして実績残そうかなって思って頑張ってるって感じです。

皆川
例えばプロ野球の桑田さんとかスピードスケートの清水さんとかは理論家としてもすごい大家というか、イチローさんも。理論家としてすごいなあって人たちと、筋肉がほんとの強みっていう人たちとその後の仕事ってすごく別れますね。

eSportsの世界もそういう強みのありかがみんな違うんでしょうね。

HSくん
たしかに違いますね。頭を使うプレイヤーと、さっき説明したんですけど、的に照準を合わせるエイムって呼ばれる〜マウスを動かす、本当に腕を使ってあわせる力をフィジカルって呼びます〜そういうのがめちゃくちゃ強い人もいれば、頭を使って相手の動きを読んで勝つみたいなプレイヤーもいます。確かに理論的なプレイヤーとパワープレイヤーみたいなので結構分かれていますね。

皆川
フォルケホイスコーレでも、そういう社会で仕事をしていくという意味でのeSportsの話はでたんですか?

HSくん
そういう話もしたりしますね。先生が元プロの人だったんでいろいろそういう話をしてくれました。面白かったですね。

皆川
Sくんは世界から集まった同級生というつながりを持って帰ってこられてますよね。
これは、すごい財産ですよね!
友人の誰かが世界のどこかで、アスリートとしてやってる!とかプロゲーマー養成とかその会社とかチームとか作ったよ!とか。いざという時に彼らと仕事で組めるっていうのはSくんが持っているすごいアドバンテージだと思うんですよね。

同期のライン会とかつながりもあるんですか?

HSくん
あります、一応 facebook でつながっています。

皆川
同じ釜の飯の仲間だもんね。ビジネスで知り合う人って最初から利害関係があるけれど、同じ目的で学校で知り合った仲間ってすごい貴重ですよね。
ああ、あの子はアメリカであれを立ち上げたんだとか、あの子デンマークでこういうことやってんだとか、今の時代はすぐわかっていいですよね。
そういえばデンマークから近い、リトアニアとかエストニアとかって、国をあげて政策として電子国家を作ってる。
働き方の常識はどんどんかわってますよね。

(皆川追記:トルコの北東の小国家ジョージアは電子国家政策としてIT関連会社の法人税5%というのを打ち出したと話題になっているそうです。先日YouTubeで見かけました。日本の法人税は23.5%。個人事業主(プログラミングやカウンセリングなどパソコンで仕事の受注ができる方など)でジョージア外からの所得だと所得税0パーセントだそうです。ITが好きなHSくんCちゃんは特に、1度は海外へでてみるといいと思います。

参考:せかいじゅうライフ https://sekai-ju.com/life/geo/life/georgia-tax/

参考2:東欧・ジョージアに世界からエンジニアが集まる理由は? 現地でギークハウスを創設した日本人プログラマーに聞く
https://type.jp/et/feature/12586/

 

 

 

ゲームアスリートとしての挑戦

皆川
これからの大会の展望とかってどんな感じなんですか?

HSくん
また5カ月後か半年後、もう同じ大会に1回チャレンジするか、もしくは今プロのリーグと知れているところに一応トライアウト受けにいって入れさせてもらえるか、どっちかなっていうふうには自分の中で今思っていて。
僕がやってるゲームはサッカーの J 1 J2みたいな感じで、グレード1グレート2って言われてるんですけど、僕実力的にはグレード2なら全然いけるかなって思ってるんです。もしそこのチームに選手の募集があったら行ってみようかなとは思ってますね。

皆川
それはどういうメディアで募集がかかるんですか?

HSくん
だいたい twitter が主ですかね。
あとは僕たちが普段練習しているコミュニティみたいなのがあって。
そこで運営の人が、「今日こういう練習します〜参加したい人いますか〜」みたいな感じで募って、やりたい人が集まります。
そこでもリクルートのアナウンスがあるんで、例えば今うちのチームのこういう選手募集してますとか。あとは普通にツイッターでそういう募集がかかったりとかも、ありますね。

皆川
コミュニティで情報取る感じですね。

HSくん
そうですね。

皆川
外国のチームでやっていくみたいな選択肢も考えているんですか?

HSくん
うーんそうですね、どうなんですかねぇ。今のところ‥僕がやってるゲームがいまアジアが一番強いんですよ。韓国中国あたり。彼らは韓国語中国語でコミュニケーションとるんですね、自分たちの言語で。勉強すれば良いって話なんですけど、そこまでするかって言われたら微妙なので、できれば英語が使えるところがいいなぁと思ってます。

皆川
デンマークでは、英語でずっとコミュニケーションとってたんですもんね。
HSくん
そうです。日本で頑張っていっていずれそういう海外のチームから声がかかっていければいいかなぐらいに思ってますね。

皆川
毎日充実している様子が伝わってきました、お話を聴けてすごく嬉しかったです。がんばってくださいね!応援しています!お時間いただいてありがとうございました。

HSくん
こちらこそありがとうございました!