【インタビュー】『君が君らしくいられる』それが何よりも大切なこと~学校がすべてじゃないんです

 

ソレンセン式神経反射療法士/ホリスティックサロンアイラ主宰/NPO法人こころね理事長 
白尾藍さん

 

ソレンセン式神経反射療法士で、自然療法のサロン アイラを主宰していらっしゃる白尾藍さん。

たくさんの子どもと女性の心身サポートをしてきたなかで、
サロンに来る子どもたちのHSCちゃん率がとっても高く、
不登校の子どもたちのHSCちゃん率も高いと感じていらしたそうです。

NPO法人こころねの理事長でもある藍さんに、
HSCちゃんと不登校についてインタビューさせていただきました。

 

 

―――藍さんがNPO法人こころねの理事長となり、不登校支援に携わるようになったきっかけは何だったのでしょうか。

 

藍さん:ソレンセン式神経反射療法は、脳にも働きかけるセラピーなので、発達障害や学習障害のお子さんがいらしていました。そのうち、発達障害グレーゾーンのお子さんが増えてきて、発達障害とはちょっと違うかもしれない、それよりも心に寄り添ったほうがいいんじゃないかと感じ、調べていったところで出会ったのがHSC。

ああこれだ、と。調べれば調べるほど、これ私のことでもあるよねとわかりました。

そしてHSCのお子さんたちが不登校で困っている現状を知り、相談を受けるようになり、支援が必要なのだなという思いにいきつきました。

NPO法人こころねは、子どもの貧困やネグレクトを支援していました。私はママ向けの健康講座などを通して関わっていたのですが、不登校支援が必要だなと考えていたタイミングで、理事長が退任することになり、その流れで正式に関わってくれないかとのお話がきたのです。不登校をテーマにしていいのなら引き受けますとお返事し、OKがもらえたので役員として入ることになりました。

 

―――藍さんが不登校について考えていらしたら、自然と目の前に席が用意されていたような感じですね。

 

藍さん:そうですね。流れにのってそうなったというところが大きかったような気がします。

 

―――NPO法人こころねの活動は、フリースクール地球学校の運営、不登校親の会、カウンセリング、講演など多岐にわたっています。

月3回実施しているフリースクール地球学校のテーマは、「楽しくて心地よい時間を過ごす」。
どのような一日を過ごしているのでしょうか。

 

藍さん:アート算数、地球を学ぶSDGS、石鹸作り、ウクレレでフラダンスなどいろんなコンテンツを用意しています。立ち上げた当初は、「こういう形でやるよ」とわかりやすく伝えるために、10時半~まなびのじかん、12時~ランチタイム、13時~あそびの時間と時間割を作っていました。今はその場の自然な流れに任せています。

 

 

―――ずっと変わらないのは、最初にみんなで輪になって話をするサークル対話。

 

藍さん:そうですね。私が今日はこんなことをやろうと思っていますと伝えたあとは、もふもふの毛玉を持っている子が発言することになっています。ぽつぽつと話す日、長々としゃべる日、毎回違います。

来ている子たちは小学生で、6~8人が集まります。みんな作るのが大好きなので、絵を描くとか石鹸を作るとか、そういう日はもふもふ毛玉をすぐ置いて、早く作ろう!ってなることも。私はサークル対話の時間で、この子は今日こんな調子かな、何かあったかな、ストレスたまっているのかななど、目で見て確認しています。

 

―――自由でいいですね。学校だと、どんな体調であろうと、どんな気持ちであろうと、1限目が始まれば着席。たくさんあるルールに従うのが当たり前になっていますよね。

 

藍さん:HSCって、決まりごとに敏感ですよね。モラルは高いから守ろうとするのだけれど、いろんな負荷がかかっています。特にいまは、コロナの関係でさらにルールが増えている。地球学校ではなるべくそういう負荷がかからない状態にしたいなと思っています。

 

 

―――体調や感情は、藍さんがHSCちゃんの表情やしぐさでキャッチするのですか。

 

藍さん:そうですね。HSCちゃんって、言葉ではあまり言わないですよね。私だけでなく、子どもがお互いのことを何となくわかっているんです。いつも頑張らなくていいし、ぐずってもそういう日もあるよなって目で見ている。

誰かの一言や、もふもふを取り合うとか、ちょっとしたいさかいでぺしゃんとなっている子もいますが、「ああ、わかるわかる。あれがこうなってああなって今の状態なんでしょ」と理解しています。いじることもしないし、その子の気持ちに引っ張られることもないです。

 

 

―――そのような雰囲気だと、安心して気持ちを出せますね。

 

藍さん:泣いちゃった時とか、落ち込んだ時とか、何があったの?大丈夫?って聞かれたくないじゃないですか。でもひとりっきりもちょっとイヤじゃないですか(笑)。そのあたりのバランスも自然ととれていて、誰かしらが寄り添っていますね。あの子は今日特別しんどそうだなという時は、「藍ちゃん行ける?」みたいな雰囲気になります。

 

 

―――身体にぎゅっと力を入れたり、殻をかぶったりせず、自然体でいられる場所があるのはとっても嬉しいことですね。

 

藍さん:HSCって、感受性が素晴らしくて深く気がつく分、文句も多いじゃないですか(笑)。類まれな才能を持っているのに、折れやすい。

地球学校ではみんなそうだから、文句を言いたい気持ちがわかるし、許し合っています。

社会ではちょっと我慢しなきゃ、頑張っていかなきゃ通用しない場面がありますよね。子どものうちは、そのまま出していいんだよって許された環境、安心できる環境が必要だと思うのです。いったんそのままで許される場がないと、頑張れないじゃないですか。心地いい、無理しなくていい場所があったら、頑張る時も前向きな気持ちになれるし、ちょっとずつ乗り越えられていきますよね。ここがみんなの根っこになるような、そういう場所になったらいいなと思っています。

 

 

―――地球学校は、HSPにも居心地が良さそうです。親の会「不登校の森」ではどのような話をなさっているのでしょうか。

 

藍さん:動くエネルギーが出てこない時は、親御さんやお子さんの気持ちを誰かに話して、受けとめてもらうことが大切です。スタッフのおふたりはカウンセラーと、大学院で心理学を学んでいる女性。苦しさや辛さを聴いてスッと心を軽くしてくれる方たちです。参加は無料でオンライン開催もしています。

私は個別のカウンセリングで関わっていて、その方の状況をお聴きしたあと、何をどうしていったらいいのかをお伝えしています。

 

 

―――講演活動では、通信制高校・KTCおおぞら高等学院で連続講座を行われるそうですね。昨年度もなさったとのことですが、どのような反応がありましたか。

 

藍さん:今年度は在校生の親御さんに2回、通信制高校への進学を考えている中学生の親御さんに1回お話させていただきます。

昨年の講座のアンケートに、もっと詳しく聞きたいとの要望があったことが、今年度につながりました。講座のあと1時間ほど相談の時間をとっているのですが、感極まって泣くお母さん、自分がHSPだとわかって、今までの出来事が腑に落ちましたと言っていたお父さんがいらっしゃいました。HSC、HSPという気質があると世の中に伝わっていったらいいな、自分を許せるきっかけになったらいいなと講演に行かせていただいています。

 

 

―――最後に、HSCちゃんとママへのメッセージをお願いします。

 

藍さん:不登校って不真面目なんじゃなく、弱いわけでもありません。かなり勇気がいるし、しんどい壁を超えようとすることなんだと思います。

学校がすべてじゃないんです。生き方は無限大にあって、ほんとうは何を選んでもいいのだと思います。だから今、漢字や算数が苦手でも、みんなと違うことをしていても、その子らしく笑って生きていけるならこの先も大丈夫。君が君らしくいられることが、何よりも大切なこと。それはHSCちゃんだけでなく、ママにとっても同じです。そのことを忘れないでいてくれたらなと思います。

 

 

▼NPO法人こころね
http://cocorone-chiba.jp/

▼ホリスティックサロン アイラ
http://salonaila.com/

 

 

 

interviewer :  村上泰子(16歳女子、12歳女子の母)

・アロマメディテーション セラピスト
・Webライター
・Facebook:https://www.facebook.com/yasuko.murakami.311