2020年10月25日
我が家は核家族とは無縁の大家族。
同じ敷地内に我が家・姉家・親家・と住んでおります。
田舎の大家族!!
子供達も総勢4人。姉とお互いに4人の子育てしていた感じです。
今回は甥っ子(兄)の方のお話を・・・・・
彼は生まれた時から、わが娘に見事に刷り込みされて、お姉ちゃんが大好き。
朝一番で裸足で我が家にやってくる子供でした。
とにかく、なんでもお姉ちゃんの真似ばかりする。口癖は「僕も~~」
やがて自分のことを「も~くん」と言うようになりました。
どこかに行くときも「も~君も行く~」
何かを食べる時も「も~君も食べる~」
「も~君も」「も~君も」「も~君も」「も~~~~~君も~~~」
も~君はとにかく言葉が遅かった。
結構大きくなるまで全ての言語が「あーーーー」でした。
いつの間にかこちらが「あーーーー」のニュアンスで理解しているという状況に。
お姉ちゃんだけがいち早く理解して通訳してくれていたのです。
おそらく、「あーーーー」だけでも通じている安心感もあり、余計に遅くなっていたのかもしれません。指をさして「あーーーー」だけでみんなが理解してくれるという状況も手伝っていたのでしょう。
それでも、言葉が遅い分、自分の意志が伝わら無くなると、彼は手が出たり、噛みついたり、引っかいたり・・・・・。ということが多くなったのです。
子供たちは全員、常にも~君の噛み傷、引っ搔き傷、が多くありました。
今思うと、彼は関わりたい、かまってほしい、僕を見てほしいという思いがそうさせていたのではないかな・・・口が遅い分、自分の気持ちを表現する方法がそうさせていたのでしょう。遊びの延長として噛んだりしている感もあったりしました。
幼稚園に入園したも~君は、やはりお友達との間でもトラブルが多い子供。
自分の持ってるエネルギーが有り余っている。
幼稚園でも暴れん坊軍団ていますよね??まさしくそんな感じ。
仲の良い子供たちの中で、毎日のように繰り返される子犬??のようなじゃれ合い。
エネルギー溢れる子供たち・・・
その子たちに翻弄されている母さんたち・・・
母さんたちはへとへとでしたね・・・・。
そして、小学校に入学したも~君。
も~君はとにかく周りが気になる子供。お友達の些細な変化が気になってしまう。
実は敏感な感性を持っていたのです。
授業中でも、隣の子が気になり、後ろの子が気になり、先生の感情が気になる・・・・
先生が話している時の周りの子がどんなふうに聞いているのか???
誰かがよそ見していないか?誰かがしゃべってないか??
めちゃめちゃ気になって・・・・
自分がよそ見していると先生に注意されるという。(あ~ぁ)
先生が話し始めると(周りは聞いてるかな??)(○○君はどうしてる?)
そればかりが気になる。どうしても気になる。
すると先生から「はい。も~君さん!聞いてください。も~君さん!前見てね」
そりゃそうだ、先生から見たら君が一番キョロキョロしてるもの。
君が一番聞いてないようだもの。注意されるの当たり前。
だけど・・・気になっちゃうんだな~~。
給食でも匂いが気になり、グループの子の食べ方までもが気になる。
タオルの匂いを嗅いだだけで誰の持ち物かまで分かっちゃう。
そんな特性まで持っておりました。
も~君はとにかく人へのこだわりが半端なかった。
人が気になるから、観察する。
観察するから、感じ取るから、知りたい。
そして自分のことも理解してほしい。
それが、うまく伝わらないと、も~君は傷つく。
傷つくけれども、それでも知ってもらいたい。
相手が「もういいよ・・・」となっても納得するまで迫っていく。しつこいぐらいに・・
だから友達とも衝突する。傷ついても追いかける。
納得出来ない、納得させられない。
僕を分かって!!
そんな気持ちが空回りする・・・・。
なんて不器用なんだろう・・・・・。
も~君の中に溜まっていくフラストレーションとエネルギー。
その大きな塊は度々、母親である姉や兄弟たちに向いていたのです。
そんなも~君にある出会いがありました。
ふとしたことから立ち寄った柔道場。
そこで彼の運命ともいえる柔道というスポーツと出会ったのです。
彼は目をキラキラさせて「柔道を習う!!」という選択をしたのでした。
柔道を習い始めてからのも~君は明らかに変わっていったのです。
今まで彼の中にあった塊をすべて注ぎ込む・・・
毎日毎日の道場通い。技をかけられることの痛み。技をかけることへの礼儀。
人と人のつながり。礼儀作法。信頼関係。思いやりの心。
彼はすべてを柔道から学んでいったのです。
「柔道バカ」その言葉がぴったり当てはまる成長をしていくのです。
も~君の口から柔道の話が出ない日は一日たりともないほど、のめり込んだのです。
一番印象に残っている・・・・試合。
彼が中学三年の時、順調に勝ち進み決勝戦。
勝てば全国行き。負ければ中学校時代の活動は終了という試合。
終了間際、あと何秒かで勝敗が決まる。そのとき、彼の身体が床についてしまいました。
・・・・・・・残念ながら・・・・・
見ている私たちも、そして本人にとっても悲しみは大きかった。
それでも、今までよくやった。
頑張ったね。と話している私たちのところに
「今まで応援ありがとうございました」
と誰よりも号泣しながら大きな声で深々と頭を下げてあいさつに来た彼。
立派に育った彼に感動したのです。(こっちが大号泣~~)
も~君はおそらく、一生柔道を続けていくでしょう。
幼いころからのこだわりが何に出会うかで変わるときがきっとあるのです。
それはスポーツだけじゃなく、その子に合った何かが・・・・
その時まで待っていれば、必ず何かに出会うはずです。
焦らなくていい・・・・・
じらさなくていい・・・・・
今を楽しんで・・・・・
未来はきっと明るいよ!!
◆これまでのコラム
・娘ちゃんは宇宙人?
・その時、母の目からボロンと落ちたもの
・反省文を提出した母
・反省文を提出した母2
・反省文を提出した母 最終回
writer : やすまり(安 真理)
・細胞活性・太古の甕の細胞浴とヒーリング・マッサージ おててのて
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・[て]から伝わる安心感【おててのて】
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