コラムColumn

うちの子育て奮闘記

HSCの息子達が選んだ 積極的不登校への道

2020年8月1日

 

今年の夏休みは、全国的に例年より短いですね。

お子様のご様子は、いかがでしょうか?

 

今回は、我が家の3年前の夏休み前後に感じたことを綴ります。

 

現在、長男は13才。

次男は、11才になったところ。

 

2人とも、現在、公立学校は在籍のみという状況。

フリースクールにたまに行く以外は、ほぼ毎日、家で過ごしています。

 

3年前は、現在とは違う土地に住んでいました。

なんとか1学期を終え、

わたしも、息子たちも、

夏休みに入ったことで、心底ほっとしていました。

 

当時、長男は小5。

1学期早々から登校を渋るようになり、

毎朝、学校へ遅刻や欠席の電話をしていました。

 

終業式の日以降、その連絡から解放され、

送迎や付き添いからも解放され、

起き上がれないほど、心身がゆるんだことを覚えています。

 

当時、次男は小2。

登校時間帯を過ぎると、校内まで送る必要があったため、

あとで車で送ってもらう長男を羨ましく思いつつ、

毎朝、黙ってランドセルを背負って、登校していました。

 

梅雨時など、雨でびっしょり濡れながら、

足取り重く、表情も晴れないまま、頑張って通っていました。

 

当時のわたしは、

長男が落ち着いて過ごせる場所を何とか見つけようと、

フリースクールに通うお子さんを持つ友人から情報を得たり、

あちこちのホームページを検索したり、

長男が興味を示した場所に見学に行ったり、

放課後には先生方と話すために学校に行ったり、と、

連日連夜、長男のことで頭がいっぱい!でした。

 

次男は、長男に比べて、

わがままも言わないし、怒らせるようなこともしないし、

あまり手のかからない状況でした。

 

今思えば、長男に手を焼いているわたしを見て、

洞察力を働かせ、

困らせないように、心配をかけないように、

精一杯、頑張っていたのでしょう。

 

次男にとっても、待ちに待った夏休みだったように思います。

 

 

 

 

長男が、フリースクールの体験に行き始め、

「一緒に行きたい」とほのめかすこともあった、夏休み前。

 

ほっとして過ごすことのできた夏休みは、瞬く間に過ぎ、

2学期が始まってからは、次男まで行き渋るようになりました。

 

「一緒にフリースクールに行きたいなぁ…。」

次男は、しきりに、そうつぶやくようになりました。

 

よくよく理由を聞いてみたところ、実は1学期の途中から、

同じクラスの男の子にいじめられていることが分かりました。

 

すぐ担任の先生に伝え、事実確認をしてみると、

その男の子は、次男だけではなく、複数のお子さんをいじめていたことが発覚。

 

そんなことを一言も言わずに、歯を食いしばって通学してたのか…

 

ものすごく胸が締め付けられました。

次男の苦しい思いに氣がついてやれなかった自分を、責めました。


photo: 長束加奈

 

 

ようやく分かってもらえた、と安堵したのか、

次男は、いよいよ学校に行かない選択をし始めました。

 

何とか学校に戻そうとする、周りの沢山の声をよそに、

2人揃っての、フリースクール体験が始まりました。

 

開校して間もないフリースクールだったので、

スタッフの方も手探り状態。

 

既に通われているお子さんの状況も踏まえ、

息子たちを預かっていただけるのは、午前中の2時間だけでした。

 

経済的負担、毎日の運転による体力的負担。

周囲の目、心ない言葉による、精神的負担。

それでも、家族以外の他者と関わる機会を与えたい、

という思いと、

何よりも「早く行きたい!」と車に乗り込む

息子達の姿にパワーをもらいながら、

毎日、送迎していました。

 

最初は、ただただ自由に過ごして帰ってくることに対し、

「少し勉強を見てもらった方がいいのでは…?」

と自問自答していたものです。

 

しかし、電車、工作、カプラなど、

毎回、好きなことを存分に楽しみながら、

日に日に元氣になっていく姿を目の当たりにするうちに、

自分自身も、少しずつ、

こういう時間の大切さに氣付いていきました。

 

「学校に行きたいけど、行けない…」ではなく、

「学校には行かない」と決めた息子達。

 

積極的不登校への道を、親子共に歩み始めた、3年前でした。

 

 

次回に続きます。

 
photo: 長束加奈

 

 

writer:上埜典子(13歳男子・11歳男子の母)

・HSP*HSCメッセンジャー

 

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