2020年11月30日
現在小学4年生、フリースクールに通う、息子。
小さな頃から、なんというか、不思議な佇まいというか‥雰囲気を醸し出している子どもでした。
そして、彼の言葉のチョイスの面白さ、絶妙なコメント、時にはぐさっとくる本質をついた話…
数々あるのですが、その一部をご紹介!
きら〜くにお読みくださいね。
あれは4歳の時でした。
1歳から息子は保育園に通っており、2月生まれということも重なって、
「みんなと一緒に何かをする」ということに関しては、かなりのゆっくりさんでした。
お着替えや外に出る準備、給食、移動、などなど‥
いつも、大抵一番最後。そして先生についてもらっている感じ。
あれは、1歳の終わりの懇談だったでしょうか‥
先生からこんなお話をお聞きしました。
「お外に遊びに行く時に、外靴に履き替えてもらうんですが、なかなか自分で履けなくて。他の子は、履けなくて早く遊びたくて、焦ったり泣いてしまう子もいるんですが、Kくんはそんなことは全くなくて‥時には、靴箱の前で座っているだけで、外遊びの時間が終わってしまいます」
それを聞いて、私は「あ〜〜息子っぽい」って思いました。
別に、外遊びそんなにしたいときじゃなかったんだろうなあ〜
靴が履けようが履けまいが、あまり自分には関係なかったんだろうな〜
みんながやっているからって、自分もやりたいとか、ましてや焦るとか、ないやろな〜〜
これをどう伝えるか‥と思い、やんわりとお伝えしてみたのですが、先生は????という感じでした(笑)
しかし、ここで一つの問題が発生しました。
私の昔の記憶がちくりと湧き上がってきたのです。
私はどちらかというと、「みんなと一緒にしなくてはならない」と思いすぎている部分がありました。
だから、先生がおっしゃったような反応をする子どもであったわけです。
多少息子も頑張った方が良いのではないだろうか‥という考えが沸き上り、いやいや‥と否定もし、少々忙しい頭の中になったのですが、夫に話しを聞いてもらったところ
「そんなん、自分と人と違うねんから、ええやん」
というバッサリな返事が返ってきて、私の忙しい頭は中断したのでした。
さて、あなたは子どもに自分の本音をどれだけ伝えていますか?
息子が4歳の時にあった出来事をブログに書いており、加筆しつつお伝えしていこうと思います。
どんな神発言が来るかも、お楽しみに!(笑)
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その当時、私は数日間自分の感情が荒れに荒れて、知っていて、振り回されてみていたようです…苦笑)
一体その奥に、先に何があるのかどう落ち着くのか見ていこう…としていました。
怖くもあったのですがチャレンジ。
ある朝のこと。
息子がいつものように(笑)
着替えない、もっと遊びたいと言いはります。
わたしなりに息子なりにやっておりましたが、残念、今日も保育園遅刻決定…
ざわざわしながら遅刻の旨電話をかけます。
ため息が漏れそうなほどに、気分が進まない‥
そして、息子に伝えてみました。
「お母さんはさ、遅れるっていうことが、すごくもやもやするねん。苦しいねん。
きみぐらいに小さい頃、みんなと一緒にできなかったら泣いててん。」
息子は真剣にだまって聴いています。
そして
「誰かに怒られたの?」とわたしに聴きました。
私は「もう、覚えてないけど、そんなこともあったかもしれない」と答えました。
そして、
自転車で登園途中にも話は続きます。
「Kはみんながお着替えしてて自分だけしてないのは気にならないの?」
「うん。」
「お母さんは気になる。不安になる。怖いねん。みんなができてて、自分ができてないのが」
「そっか。でもKはできてるけどね」
「そうやな、結局はできてるもんね…(裸のままじゃないし、時間はかかっても自分でやっているから)」
「お母さんはさ、お約束した時間は守りたいと思ってるねん。9時15分までに行くのが決まりだから。Kはどう思う?」
息子はすこし考えた後、こう口を開きました。
「あのな。
給食の時間にな、僕はごはんの後にお汁を飲んでるねん。
それでな、ごはんを食べるねん。
でもな、△先生は、早くお汁飲みなさいって言うねん。
困ってるのは、△先生やねん」
…
……
言葉がでませんでした、すぐには。
困っているのは、誰?
これは課題の分離によく使われる問いです。
汁物を先に飲んでおいたら、こぼすことが少なくなる。
掃除や食べる時間の中断が少なくなる。
ごはんの時間が遅くなることや、こぼすことで困っているのは先生であって、息子ではない。
遅れることにざわざわするのはわたしであって、息子ではない。
集団生活だから足並みをそろえたり時間通りにするというのは必要なこともたくさんある
そこから学べることも、たくさんある
でも、困っているのは誰?
息子は分かりすぎているほど分かっている。
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う〜〜ん、今読み返してみても、4歳の発言だろうか!?と思ってしまいますね(笑)
本当に問題(のように見えること)を抱えているのは誰なのか。
そして、それはどこから来ているのか。
誰が、その問題に対処するのか。
そしてゴールをどこに持っているのか。
「着替えをする、ご飯を食べる」というゴールがあるのなら、息子は毎回必ず達成しています。
ただ、「着替えをする、ご飯を食べるというゴールには、素早さがなくてはならない」と決めたのは、息子以外の人。
彼は最終のゴールだけは達成し、その他のルートは独自に辿っているだけでした。
ゴールに行くには、全員が同じ道を辿るわけではありません。
例えば、「大学受験する」というゴールがあったとしたら、そこにたどり着くには様々な方法があります。
通学の高校、通信の高校、高認試験‥どれをとってもいい。
そしてもっと大きな、例えば「将来こんなことをしたい」というものがあれば、そこに行き着く道なんて、もう無数にあるのです。
「この道しかない」という、硬い頭を柔らかく、自分で勝手に作った枠を外す、そんなことを息子はよくしてくれます。
HSCちゃん達には、そんな役割もあるのかもしれませんね。
今まで築き上げてきた、「常識」を変えていく‥光の存在かもしれません。
その光を育てている、HSCちゃん達のご両親、本当に素晴らしい機会と、多少のややこしさと(笑)
ともに、これからもご一緒に歩んでいきましょう♪
これまでのコラム
第1回目「こんな楽しみ方があったのか!」
https://kanseikids.com/200705/
第2回目「ゲームへの憧れをつのらせるの巻」
https://kanseikids.com/200715/
第3回目「ついにやってきた宝物!!の巻」
https://kanseikids.com/200727/
第4回目「待望のマインクラフトへの没頭!の巻」
https://kanseikids.com/200814/
第5回目「建造物の魅力にはまりまくり!〜の巻」
https://kanseikids.com/200828/
最終回「ゲームで得たものは何だった?の巻」
https://kanseikids.com/200917/
HSC洞察系の息子とゲーム 番外編 息子の変化、その後の巻
https://kanseikids.com/201011-2/
writer: はしもとみわ(9歳男子(小4)の母)
・MIERUKAアーティスト
・「自分を変えるより、自分に還る」をテーマに、
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photographer:長束加奈(10歳男子、8歳男子、6歳男子の母)
・日本パステルホープアート協会公認パステル和アートインストラクター
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