コラムColumn

HSCちゃんの才能と資質

「WISC検査を受けてみたけれど、釈然としない。」というご相談を受けることがあります。

2018年10月1日

お子様の不登校のご相談で
「HSCかどうか明確にしたいんです」
というご相談を伺うことがあります。

「学校からWISC検査を受けるように言われて療育センターで受けたんです。

でも結果を聞いても、なんだか釈然としない。

それほど悪くもないし、よくもない。

子どもも無理やりやらされた感があって、ほんとうにあってるの?と疑問もわく。

そして、で?どうすればいいの?というのがわからないんです。

 

(WISC検査=発達検査のひとつ。できることはどこまでか、どれくらい発達・成長しているのか、
得意・不得意は何かという事を客観的に知るためのものです。 
5歳0カ月~16歳11カ月のお子さまを対象にした、世界でも広く利用されている代表的な児童用発達検査です。 60~90分の所要時間で検査することが可能。
15の検査で構成されており、5つの合成得点(全検査IQ、4つの指標得点)が算出されます。
それらの合成得点から、子どもの知的発達の様相を判断するテストです)

それでHSCの概念があることを知って、
本で調べだしたらこっちのほうがあってるような気がする・・
それでセッションに来てみました。

そういうご相談です。

お子様に以下のようなことはありますか?

①感覚が敏感すぎるなところがあるかどうか?

お洋服のチクチクがきらい、タートルネックが切られない、タグがきらい

味噌がかわるとすぐわかる、水のおいしさにこだわる

臭いのことをよく言う、電車の臭い、町の匂い等

音に対して過敏でうるさいところにいられない

手触りがいいものを好む、制服でも手触りで決める 等々

②共感力はどうか?人の気持ちがよくわかっているか?
お友達の気持ち、先生の怒りやいらだち
親の気持ちを正確にキャッチしているか?

③洞察力があるか?
ものごとに対してよく考える。

当たり前のことにも疑問をなげかける。

たとえば「自由」や「幸せ」「正義」など抽象的なことに対してなど

幼いころから大人びたことをいう。

 

そういうことはありますか?

お子様の行動を振り返ってみて

内面の様子を想像してみてください。

➡HSC簡易テストはこちらです。

HSC(highly sensitive child)は繊細で敏感な神経系を持って生まれていますが、これは特性であって、治すべきもの・病気ではありません。
  
 
HSCのお子さんが自分が理解されないと感じて暴れたりしたときにADHDと間違えられることはよくあります。
でもADHDとHSCの子どもの大きな違いは、いい状態でいるときの(集中できるとき、安定しているとき)に、人とのコミュニケーションがとれる、要するに気持ちのやりとりをできるかどうかのところを見ると精神科のお医者さんはおっしゃっています。
 
 
では「HSCかどうかの診断を受けることはできるのですか?」

ということですが、

今はまだ国が定めたガイドラインによる診断というものが存在しません。
(治すべきものでないので、医療の原則からもはずれます)
 
もしもどうしても診断してほしいという場合は
北海道の長沼睦男先生と
富山の明橋大二先生が専門家です。
(他にもいらっしゃるかもしれませんが、お医者さまのあいだでもまだ認知が低く
学校、スクールカウンセラーなどでも知らない方のほうがまだ多いです。)
 
 
長沼先生は診断の場合
子どものころからの話に加えて、
絵画などの作品、
その他たくさんの資料や聞き取りを重ねて
診断をするとおっしゃっていました。
 
 
HSCであるかどうかはアーロン博士も親の判断が一番合っていると思っている、と発言しています。
発達障害などと違い、学校の対応などに関する補償などは現在ありませんので、
診断にそこまでこだわることはないかもしれません。
 
 
 
敏感さは、才能と裏表です。
お子様の才能と安心感を育てていくと
敏感で繊細であるという神経系はかわりませんが
 
自分で自分の特性をうまく扱えるようになります。
=外から見るとおおらかになってくる場合が多いです。
 
 
 
 

 

 

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