2020年11月21日
前回のコラムその①では、
https://kanseikids.com/201118/
フリースクールの子どもたちが、大人が企画した授業スタイルのワークショップに、
ここが嫌だった、こうして欲しかったという意見を言ってくれて、
大人たちが当たり前のように考えていたことが
子どもたちにプレッシャーを与えてたことに気がついた。という話を書きました。
その中で素敵だなーって感じたエピソードがあるので、続きとして書きます。
その日のスタッフミーティングで、わたしは子どもたちの意見をシェアしました。
それを聞いたスタッフ一同、ハッとして、確かにそうだったね。
優しく無理強いしてたね。
これからはもっと考えていこう。
と、口々に反省しました。
中でも先生は、
「子どもたちの言う通りだ。子どもたちに申し訳ないことをした。」
「子どもたちにぜひともごめんなさい、今後は気を付けていきますと伝えて欲しい」
とおっしゃっていました。
先生は30年以上教育に携わってきている方。
子どもたちからしてみたらおじいちゃん世代。
いつでも子どもに寄り添いながらも、
偉ぶることなく子どもを対等にみています。
自分の非を認めて、謝るって大人になるとなかなかできないことだったりするのに、
先生はそれを自然にされていて、やっぱりすごい人だと感動しました。
そういう先生のことを子どもたちはよく知っていて、
先生のことを慕っています。
だから、わたしにワークショップについて意見を言うときも
「○○先生のことは好きなんだけど…でも正直に言っていいの?」
と前置きをして気遣っていました。
その人の言動が意に沿わなくても、その人自身が好きは揺らがない。嫌なわけではない。
それが分かってる子どもたち、素敵なところだなと感心しました。
これは嫌、あれは好きじゃないとは言うけれど、あの人ムカつく〜とかは言わないんです。
スタッフミーティングでのことを子どもたちに報告しました。
そしたら途端ににっこり笑って、「うん、よかった。」とひと言。
「これからも思ったこと、感じたこと、教えてね。わたしたちが気づかないことがたくさんあるから。ありがとう。」と伝えました。
こうやって、心地よい居場所は子どもと大人と共に創られていくんだなと改めて感じました。
大人がやってあげる、教えてあげるわけじゃない。
お互いに助け合って、教えあって、尊敬しあって、感謝しあっていくことで創られていく。
大人と子どもは対等だし、すべての人たちは対等。
やっぱり大人と子どもは同じ地球の仲間。
最高の友だちになれると思いました。
(おわり)
◆これまでのコラム
➡HSCが抱える心身の不調〜むずむず脚症候群の小学生〜
➡HSCが抱える心身の不調〜朝起きられなくて学校にいけない…起立性調節障害(OD)
➡HSCっこの不思議な体験の話
➡HSCっ子の不思議な話〜戦争の記憶に共感する子どもたちから教えられたこと〜
➡HSC不登校 〜「明日は学校いく」「学校いきたい」の言葉の奥にあるもの〜
➡フリースクールは自由な発想で創る学校! HSCちゃんのらしさに合う学び場、居場所がたくさんあったらいいね
➡『よくわからない決まりごとが多すぎるのは疲れる。学びの本質ってなんだろう。HSCっこが教えてくれること』その①