コラムColumn

HSCちゃんの才能と資質 HSPであるママへ

お母さんをとことん鍛えぬくHSCっこたち

2022年3月12日

フリースクール地球学校の子どもたちを見ていると
不登校を乗り越えるプロセスは何段階も深まっていくんだなぁと感じます。

今日のコラムは不登校をいったん乗り越えた(ように思える)あとに起こる子どもの不安定さが教えてくれることについて書いてみようと思います。

HSP特有の(笑)たぶんHSPにしか伝わらないであろう深〜いところのお話です。

 

HSCっこの「お母さんの気持ちがわかる」の度合いは半端ではありません。

お母さんが自分自身ですら気づいていない気持ちをも拾い上げてしまいます。
それも無意識に拾い上げてしまうのです。

 

 

HSCっこってすごく優しいんですけど、ある意味お母さんにとても厳しいのです。
とことんお母さんは自分自身に向き合わされる。
それによってお母さんは向き合って気づいて変わっていけるので、お母さん自身が楽に生きられるようになるんです。

そこまでHSCっこたちは自分がしんどい思いをしてもお母さんが幸せになるプロセスに付き合ってくれているとも言えます。

HSCっこはお母さんに優しくも厳しいなぁといつも思うのです。

 

 

 

地球学校はフリースクールなので、ここに来る子どものお母さんは「なんとか学校に行ってほしい」というよりも
「無理に学校に行くよりもこの子に合った場所で過ごしてほしい」という気持ちを持ったお母さんたちです。
不登校に理解のあるお母さんです。

 

でも。子どもたちはその奥底にある「お母さんの気持ち」に反応します。

この子が学校に合わないのはわかってる。だから学校に行ってほしいなんて全く思ってない。(でも、このまま学校に行かなくて将来大丈夫かしら…)(いつか行けるようになったら行ってほしいかな…)(周りにどう思われるかは不安だな…)(学校に行かなくてもいいからちゃんと頑張ってほしいかな…)

 

この奥底にある不安や恐れからくる期待に敏感に反応するんですよね。反応して子どもたちは再び不安定さを表現します。

お母さんは「もがきながらやっとここまで理解してきたのに、まだダメなの!?」ってなりますよね。

 

 

学校に行かないのが当たり前の日常になってる。無理に勉強させたり習い事させたりももうしていない。
自由にしてるように見えるのになぜ!?ってなります。

こういう時、子どもが何をお母さんに求めているのかというと
そのまんまの自分を心から認めて受け入れることです。

「しかたないから君はそれでいいよ。」

は嫌なのです。

心から「君はそれがいいよね!それが最高!」ってなって欲しいのです。

 

条件なしに自分を認めて欲しい。受け入れてほしい。表面上だけでなく、心底、を求めています。

お母さんだって色んな葛藤を乗り越えて不登校を受け入れてきた。
でも、もっと、深いところから受け入れることを求めるんです。

 

厳しいよね。

 

でもね、それは自分のためだけに求めているのわけではなく、同時にお母さんのためでもあるからなんです。

お母さんが子どもに持つ不安や期待は、無意識の中で自分に強いてきたものとリンクしています。
子どもについ投影しているんですね。

 

周りからの期待に応えなきゃ。

周りから嫌われないようにしなきゃ。

周りの役に立たなくちゃ。

 

 

 

お母さん自身が小さな頃から大人になった今でも囚われ続けている鎖。

その鎖を外そうよ!

もっと自由に生きようよ!

お母さんだって自分らしく生きようよ!

って子どもが一生懸命教え

てくれているんです。

 

子どもたちが自ら不安定さを表現してお母さんが自分自身と向き合うことになるというプロセスを何度も見てきました。
そしてその度にお母さん自身が軽やかに幸せに生きるようになっていく。

 

どの子もお母さんの幸せのために献身的だなぁと思うけど、
HSCっこたちはとことん!どこまでもお母さんに追求させるんですよね…。
どんなに自分がボロボロになっても…。(何度も言うけど無意識に、ですよ)

 

でも、なかなかお母さんはそれに気づくのが難しいことも多いです。いや、難しいよね。
子どもが表現する不安定さが自分の内側の奥底にあるものの投影だなんて。

そもそも直面できないから奥底に隠してきたのであって、だからこそなかなか認められないもの…

HSCってホント優しくも厳しいなぁと思うわけです。

でもありがたいよね。そこまで愛されてお母さんって幸せものだよね。

 

わたしも娘にそうやって鍛えられてここまできたなぁと自覚しています。この先も…覚悟してます(笑)

 

わたしはその橋渡しができたらいいなといつも思ってはいるけれど、
お母さんが受け入れるタイミングがこないとまずはじまらないことなので、見守るしかないことも多々あります。

 

がんばれHSCっこよ!!

と度々ボロボロになるHSCっこを見て、尊敬の念を抱きつつ応援しつつ、信じて見守っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆これまでのコラム

HSCが抱える心身の不調〜むずむず脚症候群の小学生〜
HSCが抱える心身の不調〜朝起きられなくて学校にいけない…起立性調節障害(OD)
HSCっこの不思議な体験の話
HSCっ子の不思議な話〜戦争の記憶に共感する子どもたちから教えられたこと〜

HSC不登校 〜「明日は学校いく」「学校いきたい」の言葉の奥にあるもの〜
フリースクールは自由な発想で創る学校! HSCちゃんのらしさに合う学び場、居場所がたくさんあったらいいね

『よくわからない決まりごとが多すぎるのは疲れる。学びの本質ってなんだろう。HSCっこが教えてくれること』その①

➡『よくわからない決まりごとが多すぎるのは疲れる。学びの本質ってなんだろう。HSCっこが教えてくれること。』その②

➡「お母さんの心からの理解」と「友だち」は引きこもりから立ち上がる希望

 

writer:  白尾藍 

・ホリスティックサロン アイラ主宰:http://salonaila.com

・ソレンセン式神経反射療法士

NPO法人こころね理事長

 

 

・ホリスティックサロン アイラ主宰
http://salonaila.com
・ソレンセン式神経反射療法士
・NPO法人こころね理事長

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