2021年1月18日
私は、祖母の代から確実なHSP一家のHSP三代目です。幼い頃からの自分の
経験と4人のHSC母として思う子育て論です。
私はHSP/HSCカウンセラーであると共に、自己肯定感カウンセラーです。
今回で4回目になりますが、自己肯定感について細かくお話させていただいて
います。
1回目は『安心感』、2回目は『自尊心』、3回目は『自己受容感』について
お話しました。
4回目は『自己効力感』についてになります。
唐突ですが、皆さんは『自己肯定感』という言葉が好きですか?
私ははっきり言って「あまり好きではない」です(笑)
「好きではない」というか、言葉のイメージと使い方が好きではない・・・です。
なぜなら、HSPの私が「自己肯定感が高い」という言葉をイメージすると、
自信過剰とか自己中心的とか自己陶酔とか傲慢とか、どちらかというとHSPと
真逆な言葉ばかりで圧倒されてしまうからです。
言葉の圧が強くて強引で胸焼けしそう・・・(笑)言い過ぎ!?
しかし、最近の言葉の使われ方はこのようなイメージが一般的なようです。
でも本当の「自己肯定感」とは、自分が自分であることに満足し、価値ある
存在として受け入れられること!!と言われています。
本当はとても素敵な意味の言葉なのです(*^^*)
私は「自己肯定感」の本来の意味をお伝えしたいと思い活動しています。
自分を受け入れ、自分自身に優しくできると、他者にも同じような気持ちが
持てるようになります。自分を許せると他者にも寛容になれますね。
そうやって感情が安定すると、何事にも意欲的になれるということです。
今回はその意欲に関わる「自己効力感」のお話です。
『自己効力感』とは、自分には「できる」と思える感覚のことです。
自己効力感が高いと、人生は何度でも挑戦できると充実感を感じ、失敗も成功の
糧だと思え、自分の力を信じることができます。
私も自己肯定感を学ぶまで勘違いしていたことなのですが、
何かに挑戦して→成功して→自分に自信がつくと思っていませんか?
このような一方通行はちょっと違って、循環しているという感じでしょうか。
本来、人は自分に自信がないと挑戦できないのです。
自ら意欲的に取り組むとなるのは、自分を信じる力があってこそ挑戦する
気持ちになるものなのです。
これを私達お母さんはこども達に「できるようになれば・・・自信になる」
と思い込んでいるところがあるかもしれません。
数年前の、我が家の話をさせて頂きます。
我が家のHSCの長男は、高校生で不登校になりました。
息子は何かのつまづきがあったわけではなかったので、私は最初「なんで?」
という思いでした。
そう、当時、私は「できれば」「できるようになれば」→自信がつく、
一方通行だと思い込んでいたのです。
息子は挑戦する!という気持ち、「できる」と全く思っていませんでした。
それから、息子は通信制高校に転校し、私は心理学の勉強を始めました。
私は学びと共に、たくさんの価値観に触れ、自分の視野の狭さに気付きました。
息子は通信制高校の方でもあまり変化が見られませんでしたが、
息子の課題と私の課題と捉えられるようになってきていた私は、息子の進路も
焦るのを止めることにしました。
自分がいかに偏った世界しか知らなかったのか・・・
世の中には色んな人がいる・・・
息子がちょっと寄り道しても人生長いから・・・
息子が気付かせてくれたことに感謝できるようにさえなっていました。
すると、高校3年生の6月頃、
「やっぱり現役で大学に行きたい」と息子は言ってきました。
約2年間、ほとんど机に向かっていなかった息子は、高校卒業も心配する
ような状態だったので、まずそんな言葉を息子の口から聞けたことに
私は感激でした。
それから、大学選び・・・
現役生の1年以上遅れをとっている形でしたが、息子と「何がしたいか」
自分で考え、自分で決めていきました。
一般受験しか道がなかったので、受験勉強をすると決め、塾にも通い始めました。
ブランクが長かったので、勉強する量も多かったと思いますが、
それは息子の課題なわけで・・・
私はただただ、息子が自分の意思で動いているのが嬉しかった・・・
息子の変化に感謝の日々でした。
決して結果ではなく、息子の変化に喜びがありました。
そして受験シーズン到来。
その日は、本命の大学の試験前日でした。
私は外出しており、息子は午後から塾に行く予定になっていて、私の携帯に
息子から連絡がありました。
「体調がよくないから今日休む」という連絡。
数日前から呼吸が苦しいとは聞いていて心配していたところでした。
そして、試験当日。
朝、やはり呼吸が苦しいと言う息子。
試験はどうするのだろう・・・
今までの息子だったら・・・辞めていたかも・・・
自分で「行く」と決めたので任せて見送りました。
息子はその日から4日間連続で試験を受けました。
なんとか無事に試験を乗り越え、病院に行くと診断は『肺気胸』・・・
レントゲン写真を前に説明を受けると
「お母さん、この真っ黒な影は空気ね。で、この小さくなってるのが肺。
今、息子さん、片方の肺で呼吸してるの。
今、もう片方も穴が開いたら大変なことになるよ!すぐ入院!!」
と言われました。
試験中、息子の様子からネットで調べて、肺気胸という予想はしていたけど、
まさかあんなに肺が小さくなっているなんて思ってもいなかったし、
即入院にも動転してしまいました。
そして、大きな病院を紹介され、車で向かう中、息子が言いました。
「オレって、すごくない?!」
「すごいよ!!本当にすごいよ!!よく頑張ったね!ありがとう」
私は運転中、泣きながら答えました。
すると息子が
「今、生まれて初めて、自分のことをすごいと思った」
「自分のことを肯定すると、こんなに気分っていいんだね」
息子はとても晴れやかな顔をしていました。
息子は「できる」と自己効力感を味わったことで、自分を受け入れ
肯定できたのだと思います。
それから・・・
病院では、空気を抜く管が痛いと大騒ぎ(笑)、八つ当たりされまくりの
いつもの息子に戻りました(笑)
合格発表もちょうど手術時間と重なり、術後の朦朧とした状態で合格を
知るという、なんともお騒がせな長男の大学受験でした。(笑)
息子の大学受験は、改めて、『自分で決める』ことの大切さを知りました。
自分で決めたからこそやりきれた。
自分で決めたからこそ達成感があった。
自分で決めたから責任が取れた。
自分で決めたから自分を信じることができたのだと思います。
HSCの子育ては一筋縄ではいかないけれど、深い深い感動と感謝、気付きを
得た出来事です。
何年経っても、受験シーズンになると思い出し懐かしむエピソードの1つです。
◆これまでのコラム
・元こじらせHSC・現HSC4人子育て中 母が感じる「HSCちゃんにとって一番大切だと思うコト」
・HSCちゃんの洞察力と兼ね備えた『倫理観』
・夏休み特別企画(笑)言葉エネルギー実験をやってみよう!!
・HSC ちゃんはここぞ!!というピンチに強い!!
・三代目H・Sensitive Person(笑)の私が思うHSCちゃん子育て論 【安心感】編~「私は子どもに何をしてあげられるのでしょうか?」
・三代目H・Sensitive Person(笑)の私が思うHSCちゃん子育て論【自尊心編】~我が子を褒めない日本のお母さん達
・三代目H・Sensitive Person(笑)の私が思うHSCちゃん子育て論【自己受容編】~ありのままの自分を認める・私のオススメ法
writer: うめもと かおり (20歳男子・17歳男子・13歳女子・10歳男子の母)
・HSP・HSCカウンセラー/自己肯定感カウンセラー
・Heart Smile Present主宰
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