2021年10月7日
前回のコラムからかなり時間が空いてしまいましたが、
その間も長男はホームスクーラーとして元気に過ごしています。
私としては学校に行くことにこだわってはおらず、
多様な学びの場から長男に合う場を見つけて実践していきたいと思っていますが、
現在の彼の希望は変わらず「学校に行けるようになりたい」で、「学校に行きたいけど行けなくなった」状態のため、
学校に行けるためのプロセス(スモールステップ)を一緒に考え、
自分で決めたことができるようになるよう少しずつ進んでいる感じです。
小2に進級した4月には新しい担任の先生やスクールカウンセラーさん
、自治体の教育相談、発達クリニックの先生(発達検査の結果等からギフテッド特性があると言われています)
などいろんな方に相談し、調整していきました。
また、授業には出られないけれど民間学童や習い事には喜んで行って意欲的に過ごしているので
彼がいきいきと過ごせる「居場所」を増やせればいいな、
まだ「自分はこれが好き!」というものが定まっていないので
いろいろな経験を通してもっと自分を知ってもらいたいなと思いながら
本人のやりたいこと、親としてやってほしいことを話し合いながら決めていくようにしています。
4月に決めた学校との接点は週1放課後登校やスクールカウンセラー面談でした。
長男も嫌がらず、定期的に学校に行くことはできているのですが、
子どもたちがいる状態ではクラスの様子をちょっとのぞいてみることも難しい状態でした。
授業に出なくなってもうすぐ1年が経つので本人も授業の様子は覚えておらずイメージになっていて、
それがまた怖さにつながっているんだろうなと感じていました。
そんな中、学校との接点が新しく加わりました。
それはオンライン授業です!
今年の2学期のはじめはデルタ株が猛威を振るっており、特に子どもの感染が懸念されている時期
で皆さんの地域でも休校になったり分散登校になったりした学校もあるのではないでしょうか。
私たちの住んでいる地域では「分散登校+オンライン授業」を行うことが決定されました。
オンライン授業、最初は緊張していましたが(見るだけなんですけどね)、
次第に慣れたようで自分から参加するようになりました。
自分から発言することはしないですが、先生や友達の発言に突っ込んでみたり質問に答えていたりしています。
(聞こえていません)
「授業はわかっている内容だから面白くない」ということで他のことをやり始めてしまうこともあるのですが、
クラスのお子さんが発言するときには画面を見ている様子に「やっぱり気になるんだな」と感じます。
本人も久しぶりの学校の様子を見られて嬉しかったようで
「なんか学校に行ける気がする」と言い出したくらいです。
分散登校の時期でもあったので「クラスはちょうど半分の人しかいないし行ってみる?」と聞いてみましたが
「いや、やっぱ無理かも」と速攻で返答していましたが。。。
でも学校に行かない状態で学校の授業の様子を知ることができたことは大きかったと思っています。
「ずっとオンライン授業やってほしいな」と言うようになっていました。
その後、基本的に登校、希望者は一部オンライン授業に参加可能、
10月の現在は基本オンライン授業はやらないことになりましたが、
こちらから先生の負担にならない程度でオンライン授業をやってほしいと要望し、
先生に検討いただき現在1日1~2時限オンライン授業をしていただけることになり、参加させてもらっています。
もちろん終始画面・音声オフです。他のお子さんが参加されているときはそれでもいいかなと思っていたのですが、長男のためにやってもらうのに画面・音声オフというのは先生もやりにくいだろうなと思い、一瞬でも画面・音声オンにできないか、最初や最後に一言挨拶できると先生も嬉しいと思うよ、と提案してみましたが、返答は「無理・・・。だけどチャットならできると思う」。
先生に要望を出すときに、「先生も何も反応ないのもやりにくだろうと思うので、最初の挨拶だけでもやったらどうかと言っているのですが無理そうです・・・先生もやりにくいですよね?」と話をしたところ、先生から「チャットでもいいし、できることからやっていこう」と言ってくださり、毎日チャットで挨拶をしています。
正直私としては「一言挨拶くらいしたらいいのに」と思う気持ちもありますし、当然ではあるのですが学校側の急な都合によって予定変更になることもあり、他の予定との調整が面倒に感じたり聞いてない様子を目にすると「意味ある?」と思うこともありますが、まずは長男の要望を叶えてくださったこと、できることを自分から伝えることができたことを喜びたいと思います。
学校のリアルを知ることを目的とすると、ただ「つながっている」だけでも十分だと思っています。
そしてチャットならできると言えた長男、なぜそう言えたかの理由も心当たりがあるので、
そのあたりはまた次回ご紹介したと思います。
この一年で多様な学びの環境は少しずつ広がっていると感じます。
とはいえ先日「不登校の子どもにはオンライン授業は受けさせない」「オンライン授業は出席扱いにしない」という学校があるということを報道で知り、驚いたばかりです。
まだまだ厳しい状況の地域や学校もたくさんあると思いますが、この「多様な学びを認める」流れは
だんだん大きくなってきているように感じます。
もっと多様な学びを認め合い、ひとりひとりの子どもが自分らしく成長していけるような環境が構築されていくことを切に願いますし、まずは自分ができることをやっていこうと改めて感じています。
・ホームスクーラーになった子どもと接して感じたこと~親が一番の子どもの理解者になるために
・この子は大丈夫、と思えること~その根拠はどこから?
・子どもを信じるって何を信じるの? モヤモヤがすっきりした話
・子どもに「学校に行きたくない」、と言われたとき、どうしますか?
writer: とりいじゅんこ(8歳男子、6歳男子の母)
・キャリアコンサルタント
・キャリアカウンセラー
・「Menter For」公式メンター
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