2021年3月22日
小6HSC次男はもうすぐ公立小学校を卒業し、中学校に進学予定です。
私と夫はN中など通信制も考えていたのですが、次男は「みんなと同じように」が強く、また居住地の山梨の自然が好きなのです。
進学に向けて1月から小学校の担任やSCさん、教頭先生とお話をしてきました。
私としては中学校にどのように・どれくらい情報伝達がされるのだろうか?という点が気になっていたのです。文科省の通知によると不登校の場合は児童生徒理解・支援シートの作成が望ましいとされていますが、努力義務のため次男の場合にはなく、本人・保護者が直接中学校の担任や主任に相談するよう、と言われました。
次男は3~5年時は完全不登校に近い状態でしたが6年生になりコロナの休校措置が終わってから突如登校し始め、以来週に3日ほど登校しています。起立性調節障害という朝起きにくい病気でもあるため、中学生になっても毎日登校できるとは思えず、いろいろ学校と連絡したり個別対応をお願いすることがありそうなので今からまとめておこうと思いました。
・休みの連絡は電話でなくてメール等にして欲しいこと
・休む時はやる気の問題ではなく身体の不調であること
・最初の頃は、意識的に個別なコミュニケーションをとって関係作りをして欲しい
・GIGAスクール構想が進んで端末は配布されるようだが、オンライン授業の導入は検討している?
・ICT教育を利用した場合の出席認定について
HSCならではの疲れが出る時には学校内の静かな所で休ませていただけるといいのだけど保健室や相談室はきっと嫌がるだろうな…学校も、教員の目が届かないところで何かあったら困ると思いますし、安全感と自由・個人の尊重の両立って難しいですね。
窓際の席だと外を見ながらボーっと休めるようなので、3年間窓際の席にしてください!て言ったら叶えてくれるかなあ。
<今後の進路について考えること>
今のところ全日制の高校を希望しているので当面目指していくつもりですが、体力的に厳しければやはり週に2~3日登校して、他の日は家でオンライン授業という通信制サポート校に変更してもいいんだよ、と話しています。
本人は「え!そんな学校あるの?全部の学校がそうなればいいのに」とのことでした。
全日制の何がいいの?と聞くと、「ワチャワチャして賑やかで楽しそう」「部活がある」とのこと。ふ~んそうか。でもそれは全日制の高校でなくても出来るよ…
大学で学生達のカウンセリングをしていると「サポート校出身です」とか、「美大に行くために美大予備校だけ行って、高卒認定で大学受験しました」という学生の話をたくさん聞きますが、結構楽しかったみたいだし大学生活で苦労しているようにも見えません。困ったら助けてもらえる、という大人や周囲に対する信頼感があるので、何かあったらすぐ相談に来てくれるし全然心配ないのです。
そもそも、時間割などの枠が色々決められているのが義務教育や全日制の学校であり、自由にしていたい次男には根本的に合わないような気もします。なるべくストレスの少ない環境を選んでいってあげたいものです。
HSP/HSCコミュニティ未来ラボこども部の中でも、N中N高はじめ、
〇通信制サポート校 に通学しているお子さん達とママがたくさんいます。
<小学校時代を振り返ると…>
HSP/HSCはよくも悪くも環境の影響を受けやすいと言われていますが、環境としてあげられるのは小学生の場合大きく言うと
➀家庭 ➁学校 ➂習い事 の3つということになりますよね。
中学校以上になればある程度行きたい所に自力で行けるようになるけれど、小学生時はどこに行くにも保護者の送迎が必要ですし、本人に合う環境を選んであげたくても現実的に難しいことがありますが、こういうのもあるんだ、というのを知っておくのは何かの役に立つかもしれないと思い色々調べました。
コラムニストの方々も関わったり利用されており、コラム内に様子が書かれています。
〇不登校特例校 公立と私立があります
〇小規模特任校 自然豊かな環境に恵まれた小規模校を中心にして、同区内の希望した者から通過した者なら入学できる学校。主に全校学習児童生徒が100人以下 大西愛さん
フリースクールの利用率は全不登校生徒の2%くらいです。教育センターや適応指導教室などは12%。うう…全然受け皿が足りませんね。
未来ラボこども部内ではインターナショナルスクールに通われている方がいました。地域の学校に籍をおいて、ダブルスクールの形になり、インターへの登校が在籍校の出席認定になるそうです。交通費の補助もあるということでした。
我が家ではどれも通える範囲になかったのとみんなと違うことを嫌がる次男はあまり乗り気でなかったこともあり、見学等には至らなかったのが残念です。もし他のコラムニストさんの記事を読まれてわ~いいかも、と思ったら是非マママルシェ(次回は4月17日土開催)でお話したり、実際見学に行かれて雰囲気に触れてみるといいと思います。
我が家と同じように地方になると
〇ホームスクーリング が一般的になると思いますが、こちらも色々な実践があるんですね~noteなどで調べると色々出てきます。そして
〇文科省からの通知では、一定の基準を満たすと自宅学習でも出席と認定される制度があります。
この制度で出席認定されたのは小中学校の不登校生徒約180000人のうち608件で、0.3%でした(令和元年の調査。少なっ!)
最近ではたくさんのICT教材が出ているので選ぶのが大変ですが、”ICT “ “不登校” “ 出席扱い” などで調べるとだんだん分かってきます。未来ラボこども部の中でも活発に情報交換されているのですが、すらら(西東京市が導入)やeライブラリアドバンス(千葉県船橋市導入)、スマイルゼミやスタディサプリなどのメジャーな通信教育で申請している方がいますし、ICT教材を使わなくても「学校外での学び」という大きな枠でOKを出してくれた学校もあるようです(とりいじゅんこさん:世田谷区)画期的ですね!
上でも述べましたが今春からGIGAスクール構想の実現化がされるので、学校のICT教育担当の先生や管理職の先生と話してみるといいかもしれません。学校側がご存じない場合もありますが、声を挙げていくことで変わっていくと思います。
経産省のプロジェクトで不登校児童生徒を対象としたICT在宅学習のモデル構築をしていますので、見ておくとお話する時に役立つかもしれません。
<終わりに>
今回コラムを書きながら思ったのは、学校、特に小学校時代は学習や集団生活の訓練の場ではなくて「子供自身が所属感が持てる場。誰かと交流がある居場所」「安心して試行錯誤や失敗ができる学び場」という認識であれば、形はどうでもいいよね!ということです。あとは子供がそのような場に出会えるようチャンスを作ってあげたり、後続の子供達に対して伝えていくことに意識的でいたいなと思いました。
◆これまでのコラム
・宝箱に眠っているものは?‐HSP/HSCの才能
・HSPの研究文献とWebサイト紹介
・小3〜小6我が家のトライ&トライ 嫌といえるようになった我が子
writer: 古田明子(15歳男子、12歳男子の母)
・公認心理師
・臨床心理士
・JTA日本遠隔カウンセリング協会 認定スーパーバイザー
・HSP-高感受性さんのための青空カウンセリング https://ameblo.jp/yamanashi-leaf
photographer: 長束加奈(10歳男子、8歳男子、6歳男子の母)
・日本パステルホープアート協会公認パステル和アートインストラクター
・HP: https://7iro-artwork.amebaownd.com
・instagram: https://www.instagram.com/kananatsuka